ありがとうは最高の褒美であり平和であり希望でしかない。
ありがとうばかり言いあっていたい。
ありがとうの洪水のなかで、ゆるゆると年をとってゆく。
そのための日々だとおもう。
 
ありがとうに添えられていたカード。ありがとうすぎる。
 

川狩りの跡のにごりをさはる手にやはらかく来し夏のピリオド

熱しやすい気持ちが離れてゆく夏の聴覚だけがさいごにのこる

全身のうぶ毛を光らせて走る纏わりついてゐた夏の子が

漕戸もり

 

明日の分も詠みました。

お盆が終わると急に秋めきます。

こんなに暑いのに冗談だとおもうでしょう。

2匹の亀の食欲が秋の気配をいち早く知らせてくれます。

ベランダのスチルケースに年中暮らしていても失わない嗅覚を、わたしたちは手放してひたすらに汗をかくだけの残暑です。