汗を掻いているのに、体の芯が冷えている感じが拭えないまま7月も終わり。

それにしても。

麻の長袖シャツをうまく着こなせたためしがない。

体に馴染むころにはうなだれているようにみえるし、そもそも汗を掻くたび洗うので、いつもごわごわとして扱いにくい。

油断をしていたら日焼けをしてしまった。

それも、はだけている胸元ではない。

麻の長袖にすっぽり包まれていた腕である。

当然ながら日焼け止めは塗ったうえでのこと。

あなたのすべてを信じていたわけではないけれど、ねえちょっと待ってよ、それってどういう意味?

と詰め寄りたい気分。

一皮剥ければすっかり元に戻る20代の日焼けと違うのだ。

剥けたら皺っぽくなって、いかにも頼りない腕になってしまった。

腕のその部分だけみると、ほんもののおばあさんだ。 

 

腕ばあさんとして迎える明日から8月。

仕事も忙しい。

慎重に、しまっていこう。

 

 

イオンから葉月へ急ぐ長袖の下で焼かれる肌の冷たさ  漕戸もり