持つときのことを常に考えている。
マイクのことです。
どういうふうに持つと声が透るか、というのはもちろんだけど、見せ方のほう。
綺麗とか、違和感がないとか、映えるとか…そういうことを考えたとき、1番簡単で1番面倒くさいのが手のメンテナンス。
顔の劣化はお化粧でなんとかかんとか隠せても、手の甲はそう簡単に誤魔化せない。
血管が浮き出てきたり、指の節々が太くなって指輪のサイズは変わらないのに入らない、なんてことは致し方ないとしても、だ。
無駄な抵抗として始めたのが、日焼け防止対策。
もう何十年も外出時には手袋を欠かさない。
当然365日、日焼け止めは必須アイテム。
数年前まで、真夏でも革の手袋をしていたが、家人より「(真夏に革手袋をしている)あなたと一緒にいると、こちらまでおかしな人だと思われるからやめて欲しい」(イメージ)と、直訴されたのをきっかけに、夏には布手袋になった程度のマイナーチェンジはあったものの、ハンカチ鼻紙に合わせ手袋は、持ちものの基本アイテムになっている。
効果は?
う〜ん。
どうなんでしょう。
半ばムキになっているもんで、やり続けます。
 
 
ネイルもマイクとのバランスを第一に。イベントが多い夏に向けて湖のイメージ。
 
 

誠実な日傘と日傘すれ違ふ   漕戸もり

 

歩道の向こうから日傘をさしている人が来るとき、日傘をさしているわたしはすこし身構える。

日傘の人がこちらに向かっているだなんて、ちっとも気づかなかったものですから、すみません、という感じで、すれ違おうとするとき、大抵向こうの人も、ああわたしも同じですわよ、ごめんなさいね、という感じなので、日傘はふんわり触れながらすれ違うのだった。

なんだろう、この日傘特有の『触れたさ』は。

ずっと前から、お互いのことを知っているわたしたちなのに。