旅はプランから何から、感動やリフレッシュするよりも、疲労困憊して帰ったら寝込んでしまう体力のなさなので、何度も言っているけれど積極的にしない。
でも、旅はけしからん消えてくれ、と排除するものではない。
先日からありがたく続いているお土産物がいい例で、旅の恩恵を間接的に受けるのはノスタルジックでもあり、詩的でもあり、美しい習慣だとさえ思う。
 
東桜歌会のお菓子はいつも旅の風情が漂っている。
お菓子をご用意してくださるみのりさんのセンスはさることながら、いただく歌人たちの菓子を巡る会話がいい。さすが歌人というような着眼点で、糸をほどくようにされるのを、音楽みたいに聴きながら選をしていると、日常の雑多なあれこれからほそくちいさく逃されてゆくようだ。
 
塩ひよこ。
博多ひよこと東京ひよこの顔の向きが違う。
塩ひよこは小ぶり。
塩甘い。
甘い塩味。
一瞬で人気を攫ってわたしたちは短歌の世界へ入ってゆく。
お腹を満たして、いい匂いになって、夢みたいに。
 
 
いい歌詠みたい

 
 

咀嚼するほど逃されて帰れずに麦こがしから仔犬の匂ひ

薄あをの付箋に書いた夏葱を古詩のはじめのやうに唱へる

漕戸もり

 

今日で『365日試作』貯金ゼロになりました!

頑張りました。

これからも二刀流つづきます。