愛も変わらず待ち時間の多い仕事である。

もとい、相も変わらずの待ち時間の話し。

そのあいだどのように過ごすかで、人生が左右されてきたと言っても過言ではない。

書き留めたい文章や情報に出会い、その後の生活が変わることはわりと頻繁にある。

 

とにかく荷物が多い。

現場で履き替えるハイヒールは必須だし、特にこれからの季節、華美なスーツは現場で着替えるから、手持ちの荷物はどうしても増えていく。丸めて鞄に入れておくだけの文庫本でさえ煩わしいとなれば、これまた常備必須のipad でKindleや青空文庫を開いたりXを斜め読みするしかない。

先に、人生が左右されるようなと言ったが、できれば深く感動したり心痛めたりというような内容より、仕事に影響がない、水で例えればさらさら流れているのが理想的だ。

 

noteという機能がある。

Xで時折流れてくると〜あまのじゃくなので詩歌でもなんでも「よかったら読んで読んで」と言われれば言われるほど読まないけれど〜拝読する。余談ですが、詩歌人のnote は案外過激なのも特徴的で、芸術家特有の繊細さゆえの思いの丈やゆき違いなど、文豪の私小説の如く読みものとして捉えれば、それらは歴とした「作品」でさえある。

最近個人的に気に入っているのは、漫才コンビヤーレンズ出井さんのnote 。

漫才師でもコント師でも演じるという仕事柄、俳優はもちろん絵画やファッション音楽そして文筆など幅広い範囲で活躍する方が多い。

出井さんも多分にもれずエッセイの達人である。

それに何と言っても、いい具合に力が抜けていて終始穏やかなので、わたしのように待ち時間を過ごすのにちょうどいい。

 

 

 

写真も良き

 

 

そうそう。

読んで読んでと、押しつけがましくないのもいい。

 

 

蒲公英の絮へふくらみしぼむ吾  漕戸もり