今だにzoom の打ち合わせに馴染めない。
テンションをどのあたりに合わせればいいのかわからないのだ。
目の前にいるよりも繋がっている気がするのに、終わり次第各自あっさり退出してしまうので毎回しんみりする。だからといって、退出を躊躇し最後まで残ればもっと辛くなりそうなので、いの一番に退出するものだから、(実際言われたこともあるのだが)ネット事情に小慣れておりお忙しい方、というふうに思われているふしは否めない。
そういえば全般的に、繋がっているものを断つときのタイミングが不得手だ。
恋愛でも、不器用なまでに情け容赦なくざっくりと切って、恋人はもちろん恋人との共通の友人を何人か敵に回したこともあった。(その友人たちは今だに音信不通のままだ。あれはほんとうに辛い出来事だった)
そんなふうにぶち切った、もういい加減いいおっさんになっているだろう二十代の頃の恋人を「元気だろうか」と今だに思い出している情けないわたしである。どのみち続けることは不可能だった仲とはいえ、もうすこしやんわりと叙情などを醸しつつ、不幸中の幸いのようなかたちで終わることだってできたはずなのだ。
zoomを前に、変なことを思い出してしまった。
変というよりも、なにも成長していない自分を見せつけられた。
今日のzoomではわたしがゲストだったので、先方様より「ではお先に退出ください」と言われ、「ありがとうございました」とお礼を述べつつ✖️を押した。
こんなに丁寧に仰っていただいたのに、✖️の後のなんとも言えないぼっち感。
断つというのは繋ぐよりほんとうに難しい。
内輪揉めしながらつまむ蕨餅 漕戸もり