お日柄って、なんでしょうね。
日柄に左右されやすい仕事を何十年と続けているせいか、六曜が明記されていないカレンダーでは心許ない。仏滅だから多分休み、とか、大安は空けておいて下さい、だとか、頻繁に交わされる日常会話に六曜という厄介ものが、影のようについてまわるからだ。
六曜は「仏滅」「友引」のような字面から仏教由来かと思うけど、仏教はもちろん神道や儒教などの宗教とは一切関係がないらしい。
だとしても「仏が滅する」だなんて、1億円の宝くじが当たったとしても素直に喜べないじゃないか。
そもそも、宝くじは大安に買ってもそう簡単に当たらない、こう言ったほうが実感しやすいだろう。
大安の肩透かし例は挙げればきりがない。
大安に結婚したのに…
大安が誕生日だったのに…
大安に買ったのに…
大安から付き合い始めたのに…
大安オープンのお店だったのに…
などなど。
…の後は推して図るべし。
あの日が最高の日だとしたら、その後に続く赤口先勝友引等々、一体何をよりどころに生きていけばいいのだろう。
そんなことを気にし出したら眠れなくなってきた。
お日柄の手柄などない!
そうきっぱりと、山本太郎さんあたりにでも宣言して欲しいものである。
月のもの淡くなりゆくわたしから乗り逃げるやうひらくもくれん 漕戸もり