整形外科のリハビリ通いをやめることにした。

この土地に曾祖父の時代から代々住んでいるという友人から、大体この辺の人はそこに行くといって教えてもらったA通りY整形外科。

やめた理由は、以前書いたように予約制ではないということではない。

痛みが取れるのなら、待ち時間や距離や費用もなんとか目をつぶろうと通い始めたのだ。

どうしても許容できなかったのは、整体師の無駄話だった。

診察は月1回なので、のらりくらりとした先生の、毎日大量に押し寄せる老人を中心とした患者さんをお一人で診ていたらこうもなりますよね、という物言いもまだ理解できる。

けれど、リハビリは週1度〜2度あって、商品(この場合整体師)の欠点が次第に目につくようになってきたのだ。

ずらりと並ぶ10弱のベッドに整体師が5名前後。遊びに来ているよう(に見える)な常連患者(客)さんとゴシップやニュースの話をするのはまだいい。ただ、それはベッド間を遥々超えて繰り広げられる。

隣のベッドにいる整体師さんと患者さんの話に、今まさにわたしの肩を撫でている整体師さんが加わるのはいつもの風景。まあ、これも地元民に愛されるために必要なスキルかもしれない。

がしかし。患者(お客)さんが約10分の施術を終えて立ち去った後がいけない。

「〇〇さん、相変わらず騒がしいね」

「元気な証拠だわ」

などなど…。

患者(特に高齢者)には耳が付いていないとでも思っているのだろうか。実際耳は遠いとは思うが、だとしても、そういう会話は実は当事者以外のほうが聞きたくないものだ。

ああ絶対、オイラも言われているんだろうなぁ、などと勘ぐりたくもなる。

深掘りすれば、話題にもあげる価値なしと思われている場合もあり、それは本来なら普通だが、ここではそれもなんだか腹立たしくさえ思えてくる。

先日、整体師のリーダー的なひときわ声の大きい人に当たった。

 

eeeeeeeeeeeeeeeek!

 

既に毎日せっせとやっている自宅でのセルフストレッチを指示したのち、力も入れず撫でているだけのような施術は、隣の整体師とのグルメ話に興じ過ぎたからと言っても言い過ぎではない。

お喋りは前出の如く、尚且つ施術のお粗末さに、ああもうだめだと遂に匙を投げた。

人は痛みがあるとき、寛容にはなれない。

すみません。

なれないものなのです。

 

 

肩凝りと頸痛の原因

 
 
 

春宵の爪伸びてゐる裸足かな     漕戸もり