テンションがあがらないとき、指の爪を眺める。
電車の中で、カフェで、仕事中、談話中…。
いかなる場所や案件の時でも、ふとネジェルネイルに彩られた爪をみやると、背筋が伸びるような気がするのだ。
せめて自分くらいは労りたいと思う自分自身である。
けれど。
仕事をしていなかったらネイルなんてしていないだろう。
ギザギザで破れやすい爪で、媚を売ることも買うこともなく、お婆さんを通り越しお爺さんになってゆくのもまあ悪くはない。
爺さんになるのがすこし早まるだけの話だ。
 
キラキラ

 

リラ冷へて一昨日のみづよはく吸ふ   漕戸 もり

 

毎日花器の水替えをしなくてもいいほどの寒さ。

つまらないことばかり考えてしまうな。