アラブ首長国連邦のみなさまが、ポテトチップスを食べないとまでは思わないけれど、原産国に書かれているのをみると、なんだか胸騒ぎがする。
かの土地の、季節感や服装や顔つきまでも、すべてが遠い。
ドバイ、石油、大都会、お金持ちが多い、ゴーン、ガーシー…。
わたしが、三流週刊誌以下の知識しか持ち合わせないのも情けないのだが、それにしても。
黒トリュフ風味のポテトチップスをつくろうという発想が、アラブを強固にさせているような気がするがどうだろう。そのうえ、無添加やハンドメイドには徹底してこだわっているというのだ。このおおらかなるチグハグなやり口は、わたしたち日本人には到底真似のできない大胆な策略である。
彼らに言わせれば、殆ど砕けていない完璧なフォルムののり味やうすしお味など「で?」と首を傾げるレベルであろう。
このような、お互い受け入れがたい印象のまま、塩辛く、半分以上は粉々に割れているポテトチップスを食べたのだった。
 
毛深く彫りの深いお顔の職人さんが作っている(イメージ。ハラスメントギリギリ汗)

 

見てゐたら果てしなくなるからとじるまぶたをぼかすための春いろ

漕戸 もり

 

 

春の新色のアイシャドウを買う

目を閉じてシャドウをのせたまぶたをあなたにみせた

あなたは今どんな顔をしているのだろう

わたしはたぶんその表情がいちばんすきになる