仕事から帰って録画しておいたTHE Wを観る深夜。
先のキングオブコント同様、すでにSNSなどで結果を知っていてもドキドキする。
Wは、古くはモハメドアリとアントニオ猪木から始まる異種格闘技だ。女性でありさえすれば参加権があるというツッコミどころ満載な大会だから、お笑いを支えている約半数以上の女性ファン(劇場に来るお客様は8割がた女性だから実際はもっと多い)の中には、Wだけはあまり熱心になれないというひとも少なくない。
漫才もコントもピンもなんでもありのこの大会。賞レースなら、動きがあり小道具もあるコントは断然有利に働く。ちなみに今年、最終に残ったのは全てコントだった。
もちろん、初年度はゆりやんレトリィバァのようなピン芸人が優勝したので、絶対と言うつもりはないけれど、どう考えても異種格闘技の感が否めない。
なんだろう、この違和感は。
違和感といえばもうひとつ、ルッキズムについてもなぜかモヤモヤしている。
男性芸人が薄毛のことをネタにするのと同じと言われればまあそうなのだけど、ふくよかであったりおばさんであることが売れやすい芸人の条件だと証明しているような大会なのは変わらず。
これはWの特徴だと言ってしまってもいい。
Wを企画したのは間違いなく男性。
でも、それを許しているのは女性(わたし)なのだから仕方ない。
優勝は紅しょうが。
今夏、紅しょうがの舞台を生で観た。
その時は漫才で、安定感が半端なくネタもテンポも秀逸だった。
Wでは2本ともコントで更にスパークしたから優勝は想定内。
おめでとう!
でも、もう一度言うけれどWは異種格闘技。
ゆりやんとまいあんつ、あぁ〜しらきややす子らが紅しょうがに劣っているという証ではない。
漫才に至っても同じ。
だとしたら、最終3組に残ったエルフが優勝決定戦に漫才をあててきたことは評価していい。
すごいことだとおもう。
個人的には変ホ長調推し。
はじめてネタを観たからか余計に新鮮だったし、そういう在り方もいいんだ、と気づかせてくれたことは大きい。それから、はるかぜに告ぐ。とんず、いいなぁ。尼神インター渚さんの再来。成長が楽しみな芸人さんがひとり増えた。
それにしても優劣で計らない審査は難しい。
審査員がいちいち言い訳のようにそれを言うので、よっぽどなんだろうとおもう。
今日は短歌評はおやすみ。
噛み殺す欠伸のぬるし冬日向 漕戸 もり
