家人が受けた人間ドックに、ホテルのお食事券が付いていた(もちろんひとり分)のだけど、ひとりでホテルランチというのもなかなか敷居が高いようで、ひとり分は払うからと言うのでご相伴にあずかった。
それにしても。決して安くはないお店なのにほぼ満席。
毎日どこかで誰かの特別な日というのはあるわけで、ここにいる人たち全員が日常遣いでこの店舗を利用しているわけではないとわかっているのに、やはりすごいなぁとおもうわけです。
無料お食事券があるから来てますよ、という我々とは明らかにちょっと違う。
ランチは3種類のコースのみ。
人間ドックのお食事券は6,000円のコースだったので同じものをもうひとり分選んだけど、じゃあ別のコースはというと9,000円、12,000円のどちらかになるわけで、そもそも選びようがないのだった。
6,000円のコースを半額でいただく(ことになります)、これだって相当贅沢。
そもそも褒美みたいなお食事券が付いてくる人間ドックってなんだ?!という話ですが。
どのお店にしましょう
料理の写真も撮ったので後日記録用に掲載しようとおもう。
その時までどのお店に行ったかは伏せておこう。
忘れていません。
中部日本歌集、読みます。
くれなゐが深まるまでに書くつもり書けば生まれる秋の近況
杉森多佳子 第六十七集中部日本歌集より
紅 と くれなゐ はおなじものを指しているはずなのに文字におこすと印象がまったく違う。この歌の中で くれなゐ は、不思議と人の気配を感じさせる。秋の紅葉をはじめとする、色という存在理由だけでない固有の物体のようなもの、意志のあるものとして、そのあとに描かれる情景へ影響を及ぼしてゆくのも先に述べた くれなゐ ゆえだろう。日常を丁寧に掘り起こし歌を詠むのに優れている杉森さんの歌は、絹のように滑らかで美しい。
濡れてゐるくれなゐを軀に揺らし処女航海といふ船さびし
漕戸 もり
