サブスクリプションを聴き始めてから、CDは絵画のように部屋のインテリアになってしまった。
だからというわけではないけれど、元々ジャケットを見せるように並べているCD棚の、総入れ替えをすることがある。
コンビニでいうところの、(牛乳の前出し)に倣って、発売の古いものを前へ出してくることもあるし、海外アーティスト特集、ジャズ特集、最近ではKANさん特集などなど...勝手に 決めてジャケットを見せるのも、部屋の模様替えほど面倒がないわりに、雰囲気が変わるのでなかなかに楽しい。
パットメセニーが来日している。
中部地方にも来てくれたことは来てくれたけれど、名古屋飛ばしのまさかの東海市。いいホールなのかなぁ。使用料のこととか、大人の事情も絡んでいそうではあるけれど。
パットメセニーも長らくCDで聴いていない。こちらも、もっぱらのサブスクリプション。
けれど、ジャケットのデザインがなかなかシャレオツで、長い間不動の、CDコーナー前出しグループである。まさに、ジャケ買いしたくなるような優れものなのだ。
音楽も良く、ジャケットもいいなんてねえ。CD界の大谷翔平。惚れ惚れします。
こういう、瓢箪駒(瓢箪から駒)的鑑賞を知らない、サブスク育ちの平成令和のひとたちは、すこしだけ損をしているのかもしれない。
まあでも、握手するために同じCDを何十枚と買う人たちも今だにいるらしいから、コアなファンはサブスクで聴いて、本当に気に入ったらCDも買うのだろう。そして棚のいちばん目立つところに、ジャケット面を前にして飾り、悦にいるのだ。
帆立ジャケット買いbyふるさと納税
借りたままゆらしてゐたら岸壁にあなたの胸はとてもやはらか
漕戸 もり
胸を貸すって、いい言葉だなあ。
胸、返さなくていいですか。
