光岡の車は大小どちらも個性的。
車が展示してある角のちいさな交差点を通りかかると、信号が青でも赤でも関係なく暫く眺めてしまう。
実はここの車は殆どが改造車。
改造車っていうと上品なユーザーさんから怒られそうだけれど、他にふさわしい言葉がみつからない。
でもここまで堂々としていたら、だれもフェイクなんて言わないだろう。
車愛が駄々漏れでわたしまで流れてくるから、それが離れられなくさせるのだった。
助手席というより、是非とも運転席に座り自らハンドルを握って国道沿いなどを走ってみたい。
目指すのは、たまには頂上ではなくて旨い珈琲屋くらいでどうだろう。
なんとなくそういう心境に似合う車だと思う。
 
重ね着がわたしの発条を温めて国道沿いをカーヴしてゆく   漕戸 もり