ぐりとぐらもくりどらも、どちらも好きに決まっている。
くりどらには…
クリームでまろやかに仕立てた栗あんをもっちり生地ではさみました。
と書かれている。
ぐりとぐらには…
どんぐりをかごいっぱいひろったら、おさとうをたっぷりいれて、にようね
くりをかごいっぱいひろったら、やわらかくゆでて、くりーむにしようね
と書かれている。
昨日となにも変わらないようにみえる毎日だけれど、しみじみとしあわせに感じたり好みの靴と出会えたり、ぐっとこらえたりだれかの言の葉に気持ちがささくれ立ったり、俯瞰してみると案外良いことだったり悪いことだったりすることが、必ず起こっているものだ。
誤解を招く言いかたかもしれないけれど、バラ色のような一日ですら「ああ、疲れた」とおもう。
そういう営みのなかにいて、この世界にぐりとぐらやくりどらがあって心の底からよかった。
くりどら
※恵那川上屋より
ぐりとぐら
※「ぐりとぐら」なかがわりえこ おおむらゆりこ著 福音館書店より
枕のみ売る店のまへ秋湿り 漕戸 もり

