返歌についてかんがえている。
万葉集や百人一首やその他もろもろに登場する<返歌>を、習作を兼ねて作歌してみようという試みをおもいついた。
さて、ちゃんと歌人へ届くのだろうか。
徒労?そう、徒労だとしても。
勤務先より背の高いマンションできみより早く曇天を知る
稟議書へ判をいただく日々にゐて飴やゼリーを貰ふ手のひら
目を閉じてぢつとしててね今ちやうど逢ひたい気もちになりさうだから
点線で千切る袋へそれぞれの漏れたさを入れ逢ひにゆきたし
けふといふ光或ひは日常を詰めたあなたの鞄を磨く
なにものにもならないあなたの儚さがたましひになるやうな真夏日
漕戸 もり
返歌。
作歌するときは、そのひとのことしかおもわずにいられない。
万葉の時代。おもいを募らせたゆえに素晴らしい和歌がのこされた。
万葉と繋がりたい。