歌会。
かばんを辞めてから、随分短歌の取り組み方が変わった。
関東や関西はすぐに行ける場所ではないが、ちょっと足を伸ばせば踏めるような市近郊なら
日程さえ合えば参加できる。
中日短歌会の歌会参加は2度目で、基本土日が仕事なのでいつまで続くかわからないけれど、
幸か不幸か、コロナ禍で仕事が減少すればするほど土日の歌会に出席できるというわけだ。
東桜歌会は、平日夜に開催なのと、人数も、参加されている顔ぶれも、
なんなら出詠される短歌の雰囲気も中日短歌会とは異なっているので、
両方に参加してバランスが取れるのか、逆にバランスが崩れるのか、
いずれにしても刺激になると期待している
今回の中日短歌会歌会会場は刈谷市。
ふと列車を待つ足元を見ると、4つの快速が並んでいた。
なんとなく特別快速がいちばん速そうなイメージだけど、なんとも中途半端な位置に書かれているものだから、もしかしたら速そうに見せているだけなのかもしれない。
その次に速そうな新快速も微妙な所にある。
言葉のニュアンスから区間快速は、一瞬だけ速い場面はあるけれどそれ以外はのんびりしてそうだ。一番よくわからないのがシンプルな快速で、元祖金ちゃんヌードルっぽい雰囲気が漂う。
金ちゃんヌードル的雰囲気とは、特別おいしいというわけでもないが、はずれはないので買っておこうか、というような感じ。つまり速さに言い換えると、特別速いわけではないけど一応速い部類ではあり、普通(各駅停車の電車)に乗るよりはいいので乗ってみた、のように応用できる。
それにしても三角形の中にこのように積み上げてあると、快速ですら優劣をつけられてしまう世の中なのだとつくづく思う。というか、三角形のなかに言葉を積み上げると、思考が勝手に優劣をつけるという刷り込みが出来上がっている。
この刷り込みから鑑みると快速がいちばん良さそうな気がするが、今回乗車したのは新快速だった。
ふむふむ。なるほど
速さの基準となるものがないからよくわからないのだけど、地下鉄に乗ることが圧倒的に多い名古屋市民からみると、せっかく風景を眺めながら移動するのにスピードを競わなくても、と思わなくもない。
この日は時間に余裕があった。
ただそれだけで、人はこのように寛大な気持ちになるのだ
もし自分が寝坊などして遅刻気味だったらこうはいかない。
時間にゆとりを。
快速を三角形のなかに入れるのではなく、四角形や円のなかに入れてみてはいかがだろう。
速いだけが人生ではないのだし。
肝心の歌会の成績は、まだまだ
絵を描くように。
戦争や孫や梔子やかりまるくんや、そういうものを拾ってみたいと思います
梔子の梔子以外の花に恋 漕戸 もり
