最近、死生観の本を読んでいる。
ガン、病気、高齢などいろんな方の最期などが書いてあって、いろいろ考えさせられる。
人の五感で最後まで残っているのは聴力らしい。
そう言えば、母が亡くなる前、もうほぼ眠っている状態だったけど、耳元で好きな音楽を聴かせたら
パッと目を見開いて目をキョロキョロさせてた事を思い出した。
心臓が止まった直後も耳はまだ聞こえてるらしい。
凄いな。
父はもうほとんど話す事は出来ない。
でも私の話にはちゃんとうなづいたり、首を振ったりする。
ちゃんとわかっているんやね。
べんてん娘が、おばあちゃんの声を聞かせてあげたら?と言うで、
昔撮ったビデオの映像をスマホで撮ったものを
父の耳元で聞かせた。
懐かしい母の声。
明るく笑う母の声を聞かせたら、
父の目からすーっと一筋の涙が流れた。
父と母が喧嘩をしてるのを見た事は一度もないぐらい仲が良かった。
母の声を聞いて少し安心してくれたかな?
だんだんお別れの日が近づいている様な気がする。
この前までは一日でも永く生きていて!と
思っていたけど、あの父の痛々しい体や顔を見てたら、もう楽になって良いよ。
おかあさんの所に行って良いよ。
と思ってしまう。
父に会いたいけど、姿を見るのが辛い。
父の温もりがあるうちに手を繋いだよ。