しおじのし -23ページ目

   しおじのし

  ー裏路地の one dropー

この愛はいったい、だれのためにあるのだろう。
自由に騒がしく、そして流暢にお前をだます。
お前を放さないと誓った。
これ以上ぶっ放すことはないと誓った。
この夢はいったい、だれのためにあるのだろう。
奇妙に爽やかに、さらに丁寧にお前をだます。
その手を離さないでと唄った。
全て君に捧げると二人で唄った。
この愛はいったい、だれのためにあるのだろう。
身体中に残るお前の何かが
昨日の朝から俺を疼かせる。
何故だろう。
今朝は腹の底から騒ぎ出した。
振り返りたいこの愛は
いったい、だれのためにあるのだろう。
そうなのだ。
今朝も静かに目を閉じて
小さく耳を塞ぎながら
彼女たちは電車に揺られて運ばれて
そばに居てほしい。
そばに居てほしい。
その他大勢の人たちと身を寄せて
運ばれていくのだ。

そうなのだ。
今朝も透明な目隠しをし
白い布地で口を塞ぎながら彼らは電車に揺られて運ばれて
そばに居てほしい。
そばに居てほしい。
車窓に写る人たちと身を寄せて
運ばれていくのだ。

いってらっしゃいと
おかえりなさい間で
いくつものその他大勢になり
いくつものビルの窓ガラス。
いや、それ以上の影は
自分たちの光から成り立っていることを
自分たちが照らす先に君達の新しい光が
新しい光が待っていることを知っている。

そうなのだ。
迷うことはあるとしても
遅れることがあるとしても
放つ光は何よりも遠く速い。
しかしそうして運ばれていくのだ。
何もおこらない、日常的な今日に感謝して眠ります。

多くの方から祝っていただけた今日を
来年の今日も同じように迎えられるように
来年は、ちょっぴりだけ幸福が増えているように

明日からも、周囲の助けを借りて
その助けの積み重ねに感謝を忘れずに
できることなら誰かの助けになるように
明日の朝の幸福を祈りながら眠ります。

毎日繰り返す明日と今日のために。