しおじのし -19ページ目

   しおじのし

  ー裏路地の one dropー


ずっとそばにいてと
歌を聴きながら
独りの食卓を楽しんでいる。
強いキズナを大事にと
コラムを斜め読みをして
友達の誕生日を忘れている。

僕ら
いつまで経っても交わらない糸。

世界平和を祈りながら
隣の国のニュースを馬鹿にして
生まれつきの弱肉強食育ち
安いコーヒーにチョコレートかけたり。

甘いのは
僕らの生き方か偽善のムチだろうね。
絡み合うならまだしも
人工湖に澱む釣糸のようだ。

独り住まいは、
誰かのせいにしよう。
サブカルチャーを
堂々と街に売り出そう。
置き場のない寂しさを
社会の原因としてこれからも
これからも…

誰かのためにといいながら
光は万人に照らすさと
灯りの無い終末を知らずに生きるのさ。
自分達を不幸にしたのは音楽だし
自分達をしあわせにしたのも
音楽だった。
ーMusic is around us.
知らない次の世代にも
僕は
しあわせだけを教えるわけにはいかない。
だから奏でたいのだ。
もう終わりにしたいのだけど
僕から幸せを約束した彼らを
ーMusic is around us.
死ぬ思いを詩に載せずに
彼女は低い歌を高らかに唄う。
自分が遠い思い出に変換されて
押し入れに作った二段ベッドにシマワレタ。
毛布がいるよ こんな夜は。
『明日から急な春ですよ。』
端末に並べたつぶやき達は
そう言われても 何の信憑性もなかろうけど
あの日に放した娘達にさえ
『明日から急な春です。』
そんな事に振り向きはしないだろう。
それでいい。
私は変換されて幸せなんだ。
笑顔に似た桜も、
寝顔に見える菜の花も
今は今
私の世界にしか咲かない花なのだから。