言葉の音符 -7ページ目

言葉の音符

短歌のブログです

 

引っ越し完了

どっちを向いても段ボールの山

 

一日の仕事をすべてなし終え

夜のしじまの中で 煙草をぷかりとふかした時

ふと見た時計の針が

私達が訪れていた時間をさしていた時

彼らは

一抹の寂しさを感じるかもしれない

 

かつて 私達が座った椅子にはほかの誰かが座り

他愛のない話をして笑い

じゃあまたねと コーヒー一杯分のコインをカウンターに置き

それぞれの寝床に帰っていく

新しい出会いと 新しく流れる時間は

感じたはずの一抹の寂しさなど

簡単に吹き飛ばすだろう

 

それでいい それでいい

 

私達も

彼らのコーヒーを淹れる手つきや

話してくれた切なさを思い出しながら

新しい場所での暮らしに汗を流す

 

懐かしい出会いも経験し

そのうち

新しい出会いもあるだろう

 

感じたはずの寂しさを

簡単に吹き飛ばす威力があるだろう

 

それでいい それでいい

 

いつかまた

久しぶり! って言える日が来るから

 

久しぶり

 

 

 

いくつもの さよなら超えて また一つ

重なる年の 春の一番

 

その節は 一期一会をありがとう

必死で生きてる 旅の途中で

 

コーヒーで 温んだ心 手土産に

わずかばかりの 時間を置いて

 

ひぐらしに 心洗われ 風立ちぬ

 

 

 季節外れですが、こんな句が浮かんだので、アップしておきます。