街路樹の 夏の匂いに包まれる
いつか昔に なる一日を
アラフィフになってから、もしかしたら、もっと前から、過去ばかりが積み重なっていくことに、寂しさを感じずにはいられなくなった。少しずつ、確実に、人生が閉ざされていくような。「夏は終わったのだろうか」「幕は下りたのだろうか」 いつか読んだ小説のタイトルが、頭をよぎる。
自転車で街路樹の下を通った時、懐かしい草の匂いがした。何かが始まる予感。まだまだ人生が続く喜びが胸を突き上げた。
今、キーを叩いているこの瞬間も、いつかは「今は昔」になる。そんな、いつかは昔になってしまう今を、精いっぱい生きたいと思った。

