オンラインショップたるや&卸値の苦悶(言い訳がましいなごめんなさい) | 独り言が多い珈琲焙煎士のダイヤリー

独り言が多い珈琲焙煎士のダイヤリー

流行りの珈琲に左右されない味を貫く珈琲焙煎士

僕はただひたすらに「おいしい」を届けたいだけ。
自分を磨き続け、澄んだ世界で創る最高の一杯を。

最近所用にてフリマサイトやBASE等の通販サイトを

 

4~5件利用させてもらったりしました。

 

 

これで結構見えたこと・気付いたこと・学んだことがあって

 

各々のお店さん・個人さんの対応の差が興味深かったんです。

 

 

ギフト利用はともかく自分に届いたものについての感想しか書けないけど

 

普段自分もBASEで豆などを販売させてもらっていることもあり

 

よそはどうしてるんだろう? と自分もいつも気にしている所だったので

 

なかなか面白いというか、勉強になりました。

 

 

あ、まず自分の通販を宣伝しときます。(笑)

 

 

 

ぜひぜひご活用ください~♪

 

 

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話を戻します。

 

 

まず第一に、というか、もうそれしかないんですけど

 

徹底的な温度感の有り無しが大きく印象を分けるんだなと思いました。

 

それは例えば僕がしていることと比べるとすれば 発送通知メール。

 

あと、その商品そのものにつけるメモ書き(手紙とか)の有無。

 

さらには そこで使われている「言葉」です。

 

 

これは実は自分も過去にちょっと反省する機会があったので

 

これから通販やネットのフリマサイトを使ったご商売をされる方には

 

ちょっとアドバイス的な意味もこめてお伝えしたいところで・・

 

 

正直最初は めんどくさいなぁ と思っちゃってたんです。(笑)

 

でも、今になってみれば 「絶対にしないと気が済まない」 になりました。

 

だって見えるようになってきたから。 お客さんがその手に取った瞬間の"こと" が。

 

 

それはいたってすぐ出来る事で 「手書きの言葉」 と

 

「テンプレ通りの文章ではないメールの中身」 それだけです。

 

 

返事が返ってくることはまずありませんし

 

相手がどんなひとかも分からない場合が多いです。

 

でも、ひとことでも自分の手書きメモひとつ書かせてもらうにせよ

 

発送通知メールに「いま自分が考え相手を思い、つけ足した言葉」ひとつで

 

随分与えるイメージが変わるものなんだなと

 

利用する側に久しぶりになって気付かされました。

 

 

これが 温度を感じる商売 なんですよね。

 

 

店舗に伺う場合でも勿論同じです。

 

あるお店に行きました その帰り道に

 

あ~楽しかったな~ とか おいしい以外の感情について考えるときに

 

なぜそう思ったのかを考えたら やっぱり ひとのぬくもりだったり

 

そのひとと自分がどういう温度の交換を楽しくできたのかだったりするわけで。

 

 

最近とあるお店にいってもんのすごくサラッッとした対応だった事があって

 

その事務的なこなしかたは勿論それはそれでテキパキと働いておられるんだけど

 

なんとなく「冷たい感じがするなぁ」という印象をうけました。

 

 

良い悪いを言いたいんじゃなくて そういうやり方でも問題ない商売もあるだろうし

 

それでいいと思ってる消費者が大多数ならむしろそれが正解なんだろうと思います。

 

 

単純に感じ方がひとによって違うし 時には嫌な気分になる方もおられたり

 

なんか冷たいなぁと感じることもゼロじゃなかったりする、ということ。

 

 

アマゾンで買い物をして「ひとのぬくもり」感じれることなんて

 

よっぽど配達員さんが気持ちよく手渡しして下さったりしない限りまず無いし(笑)

 

(逆にそういう配達員さんに当たったときってすげー嬉しかったりします。)

 

 

結局自分の通販のスタイルにせよ まだまだ改善の余地があるなぁと思ったし

 

もっとこうしたら喜んでもらえるんだろうなという気付きも得ることができた最近。

 

できることからもうちょっと、温度を感じてもらえるようなお渡し方法を考えます。

 

ただおまけつけるだけじゃ利益率さげてるだけですからね。(笑)

 

 

結構ウチのお店もリピーターさんに偏った利用者さんになってはいるんですが

 

結局リピートして頂けるにもそれ相応に自分の努力も報われてるのかなぁとか

 

なにかしら「また買おうと思って下さる理由」もあるはずだし。

 

 

自信も持たなきゃなと思うし、もっと喜んでもらいたいとも思うしで。

 

 

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利益率のハナシで色々最近は悩まされています。

 

 

いま、昨今の生豆価格の高騰の煽りをモロにうけていることもあり

 

卸値や小売値、もちろん通販もですが、価格改定は免れなくなりました。

 

 

ふと2023年3月時点(前回の価格改定時)の利益率で

 

全ての生豆の2024年6月現在の価格を再計算してみたところ

 

薄々気付いてはいたものの、やっぱり「すごいこと」になっています。

 

 

こんな利益率で商売してたら店が続かんぞ と本当に思っています 。 怖い。

 

 

もちろん毎月のように値段が変わっていく生豆相場は注視していましたが

 

「どこまでを我慢できる範囲とするのか」 を決めかねたまま過ごしてしまい

 

いざ「値上げに踏み切ろう」とした今 その上がり幅が恐ろしいことになっていて

 

自分がこの値段にしなきゃ自分の商売的に厳しいという価格がはじき出され

 

ちょっと面食らってしまいました。

 

 

「こんな値段で、お客さんにこれから値上げの提示をしなきゃいけないのか」 と。

 

まあそんなことで悩みまくって落ち込んでるから昨日体調崩してたんですけど。

 

(単純すぎる俺の心身)

 

 

これはとてもムズカシイ問題です。

 

 

たとえば毎月変動制にして 「今月はこの価格です」 というようにした場合

 

例えば去年3月からの1年3か月で、最低でも10回は値上げしてたなぁと

 

思うような豆もあります。何種類もです。 それを毎月ほど値上げしていくのか

 

こうやって今の自分のように 1年3か月分の値上げの1度にまとめてしまうのか。

 

これがお取引先さんにとってどっちが良いのか、と考えた時にやっぱり思ったのは

 

 

自分が我慢できる限度までは自分が損を受け持とう なんです。

 

 

卸豆屋としてできる企業努力の限度までは自分が利益率を下げることで

 

卸先さんの負担を肩代わりするというまぁ自爆営業的なことなんですけど

 

なんか、しょっちゅう「値上げのお知らせ」したくないでしょ、誰だって。苦笑

 

 

こうやってブログで心中を晒す理由は 個人の卸豆屋のほっとんどが今

 

この自分と同じように悩んでるよということを言いたいからでもあります。

 

 

だから自分は、今必死に沢山のお取引先に送る見積書を作っています・・

 

指が震えます。感情が揺らぎます。でも、自分が店を続けていかなきゃ

 

出せる豆も無くなってしまう。それだけは一番「違う」と思っています。

 

 

「安く売ること=喜びを与える」も違う と思っています。

 

断腸の思いというか・・。やっぱ、書類作るのは気持ちがしんどいです。

 

 

言い訳したいわけじゃないですが、生豆価格が改訂されるときは

 

一方的に値上げされ続けていく以外ありません。予告も無い時もあります。

 

 

必要なものだから、買うしかないので、値上げに屈する以外ないからです。

 

でも自分も抱えているお客さんに値上げしない!は、自爆でしかなくて。

 

 

これは当然日本の国策や円安によって起こっているものでもあるし

 

収入が増えない日本国民の大多数、なのに物価が上がる、輸入品が高くなるって

 

そりゃ「無茶」でしかないじゃないですか。でも、抗えない。

 

投票に行く、自分の主張をしっかりする、ぐらいしか。

 

 

もうなんか、書けば書くほど言い訳に聴こえるからやだな。。(笑)

 

 

ともかく・・卸値も小売値も通販も、間違いなく値上げさせてもらいます。

 

失客するのでは という観点で見れば なんとも言えない気分になりますが

 

ここで上げなければその先は「自分も続けていけない」が目に見えています。

 

必要な状況整理のひとつと割り切るしかない。

 

 

 

 

 

それでも自分より安くコーヒーを出しておられるお店さんもいくらでもありますし

 

よそと比べてしまったらどうも言い訳しようがない部分もありますが

 

ウチはウチなので、経営の継続に必要なお代金と条件は設けます。

 

そのあたりもご了承頂けたらと思います。

 

 

(どうしてもウチは卸を始めた当初の価格が自分でも思うけど"安すぎた"ため

 

 ひたすら上がっていく卸値に自分の罪悪感も少なからずあったりで。)

 

 

ついてきてください。 なんてことは強くは言えないけど

 

自分なりにできる「下限値」の値段で今月中に提示・交渉をはじめて

 

来月中には新しい価格で仕事を請けさせて頂けるようにします。

 

 

本当にごめんなさい そして

 

本当にいつもありがとうございます

 

そして これからもよろしくお願いします。

 

 

自分のせいではない とは重々わかっているけど

 

事実 値上げをする のは自分だし 自分の意志なので

 

罪悪感を持たなくていい なんて慰めは通用しません。

 

ごめんなさい と言いまわるのもおかしなことだと思うけど

 

やっぱり言葉としては お金を今までより頂く必要があるし

 

謝罪という言葉が感謝の中にも存在させないわけにもいかない。

 

謝罪なしに値上げしますは言えないし、できない。

 

 

なんともムズカシイ卸売り業者な自分が抱える苦悶でしょう。

 

みんなどうやってんだろうな。

 

 

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でも本当に泣きそうなほどありがたいことに一部の方々からは

 

「むしろ卸値じゃなく小売り値のままで卸してほしい」 といった声や

 

「もっと値上げしたらいい」という声も頂いているのも事実であって

 

その辺もまた気持ちを揺るがされている要因だったりもしています。

 

 

自分が売れる価格の「適正価格」とは一体?

 

自分のものづくりの価値って、なんぼやろ?

 

 

ずーーーーっと考えています。

 

仮にも11年店を続け、来月には40になる自分が

 

12年のプロ焙煎士としての仕事を省みたときに

 

「どれぐらいの価格で、どれぐらいの価値を醸せているのか」

 

という捉え方がまだ自分の中でもあやふやなもので。

 

それもまた自分に自信を持ってはいても、

 

どこか確証を持とうとしていない弱さなのかもしれません。

 

技術があっても、まだまだ余白を感じるから余計に。

 

 

100g500円で売ろうと、1000円で売ろうと

 

安い し 高い んです。 おかしな話ですけど。

 

 

ここでは書けないことも山ほどありますが

 

この値段でこのクオリティなのかと思うことは

 

色んな意味で、外界ではいくらでも見受けられます。

 

 

そんな混濁した値段という概念の中で戦って生き残るに

 

自分の豆がどういう立ち位置で どれだけの価値があるのか

 

自分がその値段をつける意味とか、理由をどう感じ取って頂けるのか。

 

 

まだまだいつまでも悩み続けるでしょうし、考えると思います。

 

どれだけ自分のブランド力が今後身に付いてもそうでしょう。

 

 

「俺の値段は〇〇円だ」 と言っているようなものですから。

 

 

果たして自分は 安い男 でいいのか 価値ある男 になるのか。(笑)

 

いやでももう、ホントそんな感じですよね。

 

 

安売りの先にあるのは誰にとっても嬉しくない未来だ。

 

常々そう思ってはいるし 価値あるものには自分は

 

いくらだって払いたい と思ってもいます。

 

 

どういう状況が一番サステナブルなのかも含めて

 

もし何かが値上げされた時 その裏で苦悶している人間が

 

自分のように居るということは知っておいてほしいです。

 

 

値上げしたくてしているかと言われたらムズカシイ問いです。

 

しなきゃいけないからしている面もあれば 自分を安売りしてはいけない

 

そういう面では 値上げしたくてしている面もあるからです。

 

 

原価との戦い方 買い手の気持ちとの真剣な向き合い&寄り添い方。

 

なにを基準に自分はこうすると決めて進むか。

 

 

仕方ない事だから で済ますのも違うと思ってるんです。

 

おいしい って喜んでもらいたい。

 

気持ちはそれだけだからです。