派遣の仕事をしていて思ったことは、自分自身に関わることだけではありません。
同じ同僚の派遣社員の人たちも居たからです。同僚と言っても、若い人は20前後くらいから、上は50歳くらいの方も居られました。京都駅発の大型バス2,3台やマイクロバスで送迎がされますが、僕が乗り込む停車場所にも毎日ほぼ同じメンバーが20,30人7時前に顔を合わせるのが常でした。
僕が仕事を始めたときには既に居て、辞める頃にも一緒だった人も多いです。話をするようになった仲間の一人に聞いた所では、一度就職した会社が倒産して派遣の仕事をするようになり、採用のための面接を何度か受けに行ったがダメだったそうです。30過ぎくらいのとても生真面目な好青年です。
同僚たちは、やはり言われる所のバブル期以降の就職難の時期に正社員に成れなかった30過ぎから中頃の人たちが殆どでした。毎日休まず出勤して、帰りにまたバスの待合場所で顔を合わす真面目な青年ばかりでした。話をした人たちは、親と一緒に暮らしている人が多かったです。
何年前から勤続しようと、月半ば振込みの日給は僕と変わらない訳ですから(僕よりは、出勤日数が幾分多く給料ももう少し多かったでしょうが)、親と一緒でないとなかなか生活は大変だと思います。家が居心地が良いからというのでは決して無く、そうであろうと無かろうとパラサイトをせざるを得ないシングルで居ざるを得ないと思います。
少子化にますます拍車が掛かるのは、言を待ちません。
また、正社員は月給が保障され、冬場の減産の時期には1日30分就業時間が短くなり、土曜や祝日の代休は休業になって勤務時間はかなり減ります。夏の残業時の時給は、割増になっています。
それから比べると、派遣社員は、夏はフル操業されますから、残業があって身体はきつい分給料は多くなりますが、冬の給料が激減して殆ど十数万くらいにしかならないでしょう。本当に、酷い給与体系だと思います。
それでも、慣れた部署の移動や、悪くすると解雇もありますから、同じ部署で続けられるだけまだマシということで、冬場に切られない為に日頃から休まず、信頼を得るため必要以上に仕事にも勤勉に励まなければならなくなるというのが実情です。
という訳で、派遣の仕事をしていると格差社会の実情を目の当たりにする事になります。
企業にしても、労働力が安く使えるならそれに越した事は無いと考えるのは、無理もない話ですから、すべての元凶は景気回復という大儀はあったにせよ、あまりにも安直に規制緩和をし今尚その様な歪な状況を放置している政府の無策にあるのではないでしょうか。
真面目に働いても、報われないというのはあまりにも残酷な話であります。(続く)