歌集「歩」第五集 | 喫茶店の書斎から

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コーヒーカップの耳

従姉が主催する短歌の会の歌集『歩』第五集です。

主宰者の明美さんを含め11人が参加。

掲載数18首の人と24首の人があります。

わたし、短歌は門外漢ですので、その良しあしはわかりません。

なので目に留まったものを上げます。

掲載者順に。

足立幸子さん   ささゆりを背負子の籠にそっと挿し心ばかりの母への土産

足立ゆう子さん  作品に絵を添え展示しているを友の褒めくれ気恥ずかしくて

今村明美さん   米を研ぐ手がふと止まる去年逝きしあなたは黄泉のどの辺りかと

         入り口に背を向け読書のふりをしてあなたの足音を今か今かと

うぐ森まる美さん 心臓がドキドキしている本番前胸に手を当て落ち着け落ち着け

大垣ひとみさん  手を重ね感謝を込めて「ありがとう」添いいし日びに想いを馳せる

椿野美恵子さん  近づけば稲穂を揺らし飛び立ちて「見つかっちゃった」数羽のすずめ

中治やゑ子さん  コロナ禍の空白部分を埋めむと話とび交う忘年会よ

中島寿美子さん  廃線の近しと噂の無人駅に案山子を置きて野の花飾る

羽淵千鶴子さん  高齢の身となり気づく残りたる人生観を生きて行かむと

羽淵維子さん   町カフェに集える人らは相席しその輪広がり話題の尽きず

         役目終えし孫の乳歯をふたりして愛おしみつつ土に埋める

古屋鶴江さん   九十の媼が身長測られて大きく縮み要るに仰天  (「要る」平仮名?)

 

54ページの冊子、楽しませていただきました。みなさん、ご高齢のようですが、但馬の地で頑張っている従姉に拍手です。

 

imamuraさんの本。 『完本・コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。