
今度拙著を担当してくださる岩田一平さんが編集された本。
ページを開いて、いきなり耳慣れた地名が。
奈良県天川村からのリポート。
山岳修験道の大峰山があるところ。
その昔、毎年のようにお参りした所だ。
あの広い天川村の水道担当職員がたった一人だと。
そんな話から日本の水道事業の危機が語られてゆくのだが、
絶望ばかりでもなさそう。
「待ったなし」とはあるが、「もう手遅れ」とは書いていない。希望はあるのだ。
パラパラとめくったところにこんな言葉が。
《大陸と違って、日本は急峻な山地をきれいな水が流れてくる。山の水を「神水(こうずい)」と言って、感謝する地方もある。》
ああ、そうか!と思った。それで日本の水はおいしいというのか、と思った次第。
5章に分けて書かれているが、最終章は「「おいしい水」って」と表題がついている。なんとなく希望が持てる。
あとがきを見ると、こんなことも書いてある。
《この本の「背骨」は第2章である。》と。
第2章の表題は「水道の厳しい現状と持続に向けた方策」である。
こここそが著者の言いたかったことなのですね。
「待ったなし」ということ。
孫子(まごこ)の代のためにも意識しなければならないということなのでしょう。
心して読ませていただきます。