西宮砲台の昔話 | 喫茶店の書斎から

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

オープン当初からのお客さん、松本さん90歳の話。
「喫茶・輪」をオープンしたのは昭和62年でしたのでもう28年になります。
だからこの松本さん、あの頃62歳だったということなんですね。

しかしお元気です。
元気の源は、お色気でしょうか。今もちょっとエッチなお話をなさいます。
その人が今日は、子どものころに当時の大人から聞いた話。
西宮の砲台は昔、南向けの窓から一本だけ本物の砲が出ていたと。そしてほかの窓全部からは丸太やったと。沖の船から双眼鏡で見たら、丸分かりやったと。
丸太でカムフラージュしたという話はわたしも聞いたことがありますが、一本は本物だったというのは初めて聞きました。
これも一つの伝承でしょう。
しかし、念のためつけ加えておきますが、西宮砲台はそんなにバカにしたものではなかったということです。
勝海舟がちゃんと計画して作ったものだったのです。決してまがい物ではありませんでした。
その証拠に、20年前のあの大震災でも石組みが壊れなかったのです。これはスゴイことです。