読み語り | 喫茶店の書斎から

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

原稿が書けたら、「ちょっと聞いてな」と家内に読んで聞かせる。
自分で読めばいいのだが、やはり人に聞いてもらいながら読むと、おかしな所に気づきやすい。
というわけで、わたしの書くものの最初の読者は家内である。
昨夜のこと。いつものように聞いてもらっていた。
今回はいつもより少々長い原稿。
始めのうちは「ふんふん」と相槌を打ってくれていたのだが、そのうちそれがなくなり、やがて軽やかな寝息が聞こえて来た。
ありゃりゃ。しかしわたしは止めることなく続けて読んだ。
するとまた「ふんふん」と相槌が。
目覚めてくれたのだ。
しかしこれはどういうこと?
わたしの朗読が心地よいのか?
あるいは、話の内容が退屈なのか?