一人の若い男性が入って来た。
しばらく作品を見ていたが、やがて意を決したように洸人夫人に「奥様でしょうか?」と声をかけた。
そして「わたし、昨年、先生がお亡くなりになる少し前に絵を見せて頂いたのですが、聖母子像の絵に大きな感動を受けました。先生のお歳もプロフィールも全く知らずだったのですが、すっかりフアンになってしまいました」と話している。
まだ二十歳代前半だろう。その話しぶりが、いかにも純粋だった。
「ピンク色の聖母子像でした」と。
わたし、昨年に撮らせて頂いた写真を調べてみました。
残念ながらその絵一点の写真はなかったが、小さく写っているのがあった。
ちょっとピンボケですが拡大します。
写真をクリックして見て下さい。たしかに愛情あふれる絵のようだ。しかしこの青年、純粋なんですね。わたし、そのことに感動しました。
因みに、洸人先生、昨年のこの「むかい」での個展の時は入院中だったので、この青年は先生にはお会いできずだったのだ。