『あのね。すごいべ』 | 喫茶店の書斎から

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コーヒーカップの耳

昨日お借りした本『あのね。すごいべ。』は期待にたがわず面白い。

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思わず付箋をいっぱい貼ってしまった。
先の、柴田トヨさんの詩集も良かったが、わたしはやはり、子どもの言葉が好きだ。口頭詩というやつ。

  「すごいべ」
「うちの兄ちゃん
おとなの歯になったんだよ。
すごいべ。」
「うちの兄ちゃんは
虫歯だらけなんだぞ。
すごいべ」


五歳の子の会話である。それを幼稚園の保育士さんが書きとめたもの。

  「カレンダー」
ぼくんちのカレンダーはな、
追いかけてくるんだよ。
ぼく、まいにち見てっから
わかるんだよ。


これは4歳の子の言葉。
これを書きとめた保育士さんはお手柄ですね。
なんでもないようでスゴイ言葉だ。

  「ちゅうしゃ」
ちゅうしゃのときね、
目をつぶっていたら
ハイ、おわりよ、っていわれてね、
泣くこともあばれることも
まにあわなかったんだよ。
                 五歳

  「お花のつぼみ」
「これ、まだつつんであるよ」
「どうしてだろうね」
「太陽がおこさないと
だめだよ」


4歳の子と保育士さんの会話。

他にも面白いのいっぱい。
なんとも楽しい本だ。