昨夜は用海公民館での子ども将棋教室だった。
この際、用海公民館の「子ども将棋教室」について記しておこう。
元々は十数年前に大人の会「用海将棋会」として立て上げた。
そこに何人かの子どもが入会してきた。始めは3人の仲良しグループが。いま彼らは大学も卒業して社会人になっているだろう。それがクチコミでどんどん増えて10数人になったころ、二階の和室がいっぱいになり、しかも子どもたちは騒々しいので、大人の部の人たちが困った。で、仕方なく子どものために別室を借りることにし、わたしがそこで指導することにした。ところが問題が起こった。会場費である。子どもからは月会費200円を徴収していた。これでは足りない。本を買ってやったりするし、他にも費用は要る。で、わたし、中央公民館に出向き、なんとかならないか?せめて会場費をタダにしてもらえないかと相談した。しかし、なかなか難しい。けど、おかしいでしょ?自分の時間を使って子どもの指導を無料でして、しかも会場費まで負担しなければいけないなんて。公民館の職員さんおっしゃいました。「会費を値上げなさっては?」と。そんなことができますか?ほかの公民館講座は無料なのに、「用海将棋会」に入っているからといって高い参加料が要るなんて。わたし、申し入れました。「玄関払いせずに、勝手口から入る方法も考えて欲しい」と。
そんなことがあって、今の「地域推進委員による公民館講座」を年間を通して開催するというスタイルになったわけです。それは本来なら、毎回活動委員さんがお世話して、準備やら報告書作成などするもの。それらをわたしたちが代わってしているという次第。
さて現状の「子ども将棋教室」。
これは、毎週木曜日午後6時から。但し祭日と第5は休み。
先に述べたように以前は月会費200円を徴収していた。公民館講座だからだが、これは安い。○千円が普通である。
けど、会場費は不要だし、私たち指導者はボランティアだ。毎月200円でもやっていける。
徴収したお金で年末の忘年会費用にしたり、将棋の入門書を買ってやったりに支出していた。
ところがその後、人数が増えすぎた。クチコミでどんどん入会してくる。すると会計作業が大変なのだ。子どもを指導する余裕もなくなってしまう。で、会費を無料にした。忘年会など費用が要るときは別途徴収することにした。
するとこんなことになった。
これは一昨年の忘年会風景。
身動きできない。充分な指導ができない。そして問題なのは、ここに将棋が目的でなく来る子が増えた。親は将棋で頭脳を鍛えていると思っている。集中力ができると思っている。礼儀作法も教えてもらえると思っている。もっといえば、タダで子守をしてもらっていると。
要するに弊害が多くなってきたということ。
真面目に将棋に取り組んでいる子の邪魔になる。邪魔をする。指導者の言うことなんて聞かない。
ホント、困りました。
人数が増えすぎて、大きな弊害が出てきたということ。
自分一人で好きなことして静かにしているぶんにはまだいい(とは言っても、これも下級生のためにはよくない。悪い見本になってしまいます)。が、ストレス発散の場にして迷惑をかける者がいる。こちらも、充分な指導ができない。ほかにも色々問題を起こしてくれました。
で、考えました。
新入会の受け入れをストップした。これ以上は受け入れられない。まあ、部屋も小さいし物理的にも無理だ。
さらに、毎回わたしが講座を持つことにした。
会は6時から8時までだが、6時半から30分、わたしが授業することに。
フリー対局の途中の者は、そこで中断して授業を受けることに。
一年生から中学生までいるので難しいのだが、わたし、こんなの得意ですので、やってます。
しかし、一部の遊ぶために来ている子にはちょっとしんどい。話を集中して聞くことができない。わたし、叱ります。大きな声で、「この会をやめてもらっていいです」と。事実、親に電話して「おたくのお子様は将棋に向いておられません。時間の無駄ですので、他のものに向かわせてあげて下さい。そのほうがお子様の幸せのためです」と言ってやめてもらったことも。しかし、その子がまた、学校の将棋クラブに入ってきたりして驚いたこともあった。
と、そんなことで、最近、少し会員が減ってきた。
が、昨夜だ。
わたしの授業中に、ふと見ると将棋の駒でドミノ倒しをやっている。
とんでもない!思い切り叱りました。
何度も教えている。「将棋はマナーが第一」と。相手を敬う心でと。それをなんだ!あまりにも失礼だろ!と。
「やめてもらったらいい。imamuraさんは全く困らない。ここにいる全員がやめて来なくなっても一向に困らない。かえって好都合、ニ階の大人の部で好きな将棋ができる」と、大きなカミナリを落とした。
ま、そのあと切り替えて授業はしましたがね。
あ、それから最近、子どもに「将棋ノート」というのを与えて、将棋に関する質問を書いてこさせている。長く授業をしているとネタに困ってくる。かなり脱線して国語や歴史の授業になったりはするが。
で、子どもの質問に答える形で授業をしているのだ。もちろん、ノートにもわたしの返事を書き入れて渡し、次にまた持って来させる。
質問がない、あるいはどんな質問をしたらいいかも分からない子には、日記でもいいと言っている。すると、日記を書いてくる子もいる。それにも丁寧に答えてやる。いわば交換日記のようなもの。
将棋に真面目に取り組んでいる子はきっちりと書いてくるが、これも負担に感じる子がいる。
というようなことで、最近大分会員が減ってきた。昨夜は12人。
わたしはこれでいいと思っている。また新しい会員が入ってきて、将棋を好きになってくれて、中学生になって忙しくなるとやめて行って、と、そんな繰り返しでいいと。その中の一人でも、将棋に触れて、その結果、人生の中でいいことがあればいいなと。