呼称 | 喫茶店の書斎から

喫茶店の書斎から

コーヒーカップの耳

 神戸新聞、読者文芸、詩の部。

 特選は姫路の平手礼子さん。常連である。「心配」という詩。

 わたしはそれほどいいとは思わなかったが、そつがないといえばそつがない。手馴れた詩ですね。

 入選作にこれも常連の石井久美子さんの「中学生男子」

  休日の昼食

  君がパンを買ってくる

  カレーパンにカツサンド

  へぇ やっぱり男の子やねぇ

    ―後略―

 長男のれお君のことを書いている。彼女にはれお君のことを書いた詩集、『幸せのありか れお君といっしょに』(編集工房ノア、2008年04月01日発行)というのがある。この時れお君はまだ小学生だった。小学生のうちは「れお君」でよかったが、中学生になって「れお君」はおかしいだろう、と思っていたら、彼女は「君(きみ)」と呼称を変えた。そして近いうちにまた、この「君(きみ)」という呼称も微妙になってくるのだろう。いつ、「あなた」に移行することになるのか。