「ダンボール色」 | 喫茶店の書斎から

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コーヒーカップの耳

『完本コーヒーカップの耳』より抜粋。

 

「ダンボール色」。

 

よう世話してやって 立派になった思たから テツを品評会に出してやってん。

とうぜん上位の賞を取る思てたのに ケツから二番目やった。

びびって震えてどうにもならん奴に勝っただけやった。

あとで聞いたら ダンボール色の秋田犬は値打ちないんやて。

テツのこと ダンボール色て言いよんねん。(助代さんの話)