読み始めは、
あれ、
犯罪の犯人捜し?
サスペンス?いや、ミステリーかと思ったのですが、
そうではなかったです。
最初からフェイントをかけられた!
でしょうか。
次はどのようになるのか?
と思えたのは読破のきっかけになりました。
読者の心理をしっかりと掴まれてらっしゃるなぁ、吉田さん。
ある事件がきっかけで、
実は、すでに刑期を終えた過去のことが次々に明らかになり、
その当事者たちのこころの機微が
とてもうまく表現されており、
ますます引き込まれました。
「さよなら渓谷」
吉田修一 著
新潮社 出版
2008年6月 発行
吉田修一さん、日本の小説家です。
お名前は存じ上げているのですが、
作品を読んだのは、初めてでした。
2002年に「パークライフ」で第127回芥川賞を受賞されています。
「さよなら渓谷」もですが、映画化されている作品が多くあるようです。
「悪人」
と聞くと、あぁっ!
て気が付かれる方もおられるかもしれません。