僕が唯一弾ける楽器は津軽三味線です。
って、このことをブログに書くのは今回が初めてだと思う。
高橋竹山の津軽三味線の演奏に当時6、7歳だった僕は魅了され、その頃父が津軽三味線を習い始めたので、父から半年ほど遅れて僕も津軽三味線を習い始めた。
とはいえ、初めから津軽三味線を趣味としてしか考えておらず、真剣に練習に取り組むことはなく、中学3年頃までだらだらと続けただけだった。
そして正直ここ最近まで、津軽三味線を田舎臭い、古臭い楽器だと思い、津軽三味線を多少弾けることをたいした特技とも何とも思ってはいなかった。
今振り返ると、津軽三味線の魅力を感じたのは、クラシック音楽、とりわけブルックナー(交響曲第8番)やブラームス(特に交響曲第4番)、さらに、バッハの無伴奏チェロ組曲、ハイフェッツの神がかったヴァイオリンなどに熱中したことによる。
とりわけ、ブルックナーやブラームスの音楽とバッハの無伴奏チェロ組曲(チェロの神様カザルスによる演奏)の影響は大きかった。
ブルックナーの交響曲第8番については薬局実習中、2ヶ月間一日も休むことなく聴き続け、音楽の構造や個々の音の響きについて繰り返し繰り返し考え、また、感じ取ろうとした。
ブルックナーはいまだに毎日ではないが聴いている。
音楽の勉強をしていない僕にとっては、ただ自己流に、ひたすら日々聴き続けることしか出来なかったが、音楽の魅了を何倍も得ることができたと思っている。
そうしているうちに、唯一演奏できる楽器である津軽三味線に向かい合おうという気持ちがひしひしと湧いてきたので、病院実習の最終日の夜から練習を再開し、今に至る。
7歳から習っていたこともあり、1週間ほどでだいぶ感覚が戻ってきた。
今は楽曲の構造について考えながら、練習を続けている。
同じことを繰り返すことがむしろ好きな性格なので、今は曲の練習もしながらも、基礎の練習に重点を置いている。
無意識のうちに演奏ができるようになってからの方が、むしろ様々な発見があると思う。
それに津軽三味線の曲を五線譜に直したり、ピアノで弾いてみても面白いと思う。
もともと僕の津軽三味線の先生は、音大出身の元チェロの奏者だからね、始めのうちはピアノを重点的に習ってた。
津軽三味線をあくまでも趣味の範囲で楽しむのなら、色々な音楽と融合させた方が面白いと思う。
ブラームスの交響曲第4番の第2楽章の主旋律部分を津軽三味線でアレンジしてみたりとか(笑)
薬剤師を本職する分、気楽でいい。
時間があれば、音楽理論を勉強してみたい。