患者さんとそのご家族の生活の質(QOL)を高める為に、チームで取り組んでいくことが、医療です。
そういう時代になってきました。
特に難治性の疾患です。
癌や自己免疫疾患、精神疾患、そして、治療法の確立していない疾患や原因不明の疾患。
総合病院では、常にこういう症例に出会います。
総合病院じゃないとどうしようもない状態だから、総合病院の患者さんになっているのですから。
こうなるともはや、医師・薬剤師・看護師の垣根などどうでもよく思えてきます。
どの職種でもいいから、有効な治療方針を立案し、それを支持する文献を提示して欲しい。
実際、薬剤師が先頭に立つケースも少なくないように思えます。
緩和ケアにおける薬物療法の投与設計などは、薬剤師の関与が重要だからです。
医師にゴマをすってる暇があったら、勉強して、文献を読んで、より有効な案を提示しろって感じです。
そして、NSTでは、管理栄養士がリーダー的存在になることも普通にあります。
田舎は特に医師不足だからそのような傾向があるのかもしれませんが、実力さえあれば、薬剤師でも薬物療法の先頭に立てるということです。
医療は常に研究です。
患者さんの状態を観察しながら、取り組まなければならず、マニュアル通りにはいかないことも少なくありません。
そして、そういった症例をしっかりと学会等で発表するべきです。
有益な情報を広く共有することが、患者さんのためになるからです。
薬剤師としてではなく、一人の医療人として、また研究者として、複雑な問題にどう取り組んでいけるのか、これが結局は薬剤師の仕事なのだと思います。