今週の月曜日から病院実習が始まった。
気持ち的には、「始まってしまった」といったところか。
始まらせたいと思わなくても、否応なしに、強制的に『イベント』はスタートする。
気持ちを有機化学からいきなり臨床薬学的なものに変えることは容易じゃないけど、流れにさらされて、知らぬ間にスイッチは切り替えられていた。
いや、以前よりは器用になったのか。
病院と有機化学(今は有機金属化学)を同時にやっている。
薬は嫌いじゃない。
むしろ好きだ。
対象として申し分ないほどに魅力的で興味深い。
医学・生理学分野も魅力的じゃないわけがない。
だから、なんだかんだ実習生の中でも一番質問して、先生方を困らせていると思う。
臨床、特に薬物療法に関しては、一生涯掛けて勉強していきたいと思うくらい興味は尽きない。
だが、他の実習生と僕とでは、明らかに何かが違っているような気がするのだ。
そして、その何かのために、自分は劣っているのではないかと不安にかられる。
お金を稼ぐための仕事として臨床を見ている僕以外の実習生と、学術的対象として臨床を見ている僕では、明らかに上手く言葉では表せないが何かが違う。
経済力か?生活力か?はたまた、世渡り力か?
いや、何か違う。
でも、学術対象として臨床を観ることは悪くないのかもしれないから、11週間の実習を終えるまでは、その答えは保留しておくことにしようか。