以前のブログ記事で、実数体(一般には体)において
「ゼロを掛け算したものはゼロになる( a0 = 0 )」
ことの証明を書いたが、そのとき思ったのは、
「なぜ中学や高校で体について教えないのか?」
という問いだ。
単純な大もととなる規則に基づいて、文字式の計算の理由がわかるのだから、スッキリしていいと思うのだが。
あれこれ考えなくても、論理的に「(マイナス)×(マイナス)=(プラス)」の理由もわかるし。
それに、「複雑に考える必要はない、定義に忠実に一歩一歩歩んでいけばいいと」学べる。
僕自身は、実数体について学び数学に対する向かい方が変わったように思える。
しかし、実数の連続性のところは確かに簡単に理解できる概念ではないから、意欲的な高校生ではないと学ばなくていいのかもしれないけれど。
最近になって、コンパクトという概念について少しだけ勉強している。
集合の概念で微分積分の世界を考えることは、薬学生の僕には高尚過ぎる気もするが、考えを一般化していく様には、どうしても魅力を感ぜすにはいられない。
位相空間が理解できたら、世界観が大きく変わる気がする。