雑だん | Coffee of Cusie

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薬剤師ですが、仕事内容は行政です。学生時代は、数学、物理学、化学、生物学に特に興味がありました。

脂質異常症治療薬のHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)の一つであるロスバスタチンカルシウム(クレストール錠)についてどう解釈すべきか困惑する記述を見つけた。クレストールの副作用についてインタビューフォームで調べてみると、筋痛が日本のみのデータで約1%、海外も含めた平均では約3%の副作用発現率を有すると表に記載されていた。他のスタチンについても同様にインタビューフォームで副作用発現頻度を調べていくと、クレストールが一番筋痛の発現率が高いことになってしまった。水溶性のスタチンは安全だと良く耳にするが(水溶性はプラバスタチンナトリウム(メバロチン錠など)とロスバスタチンカルシウム(クレストール錠)で、残りの4種は脂溶性である)、この筋痛の発現頻度は低いとは言い難い。他の副作用発現頻度についても調べていったが、インタビューフォームと添付文章からのデータ上ではクレストールが安全性に優れたスタチンであるとはいっていない。副作用や情報量の面から見ればメバロチン錠がベストな気がするが効力が強いとも言い難い。そうなると、リバロ、リピトール、ローコール、リポバスのどれが、比較的使いやすいんだ。まあ、ケースバイケースだと思うが。