[比叡山延暦寺]
最初は行くつもり無かったんだよね。
でも滋賀出身の会社の人や、比叡山周りの情報サイトや、
公式ホームページ、写真共有サイトのフォトが素晴らしくて、
兵庫の目的を一つ減らして今回のコースに加えることに。
日本のパワースポットとしても有名だし、
何か変われるかも知れない、とも思って。
結果、
行って良かった!
もしかしたら今回の旅イチかも知れない。
泣いた。
琵琶湖ミシガンを降りて、浜大津から京阪線と湖西線を乗り継いで、
比叡山坂本駅へ。
この辺はどこの駅からも琵琶湖が見えるのね。
バスに乗車して、ドキドキしながら比叡山の麓に向かう。
途中有名な日吉神社を横目に見ながら、
急な坂を「ヨイショヨイショ」と登るバス。
着いたケーブルカーの小さな駅は、
すでにケーブルカーの出発を待つ人でいっぱい。
比叡山、さすがに人気なのね。
往復のきっぷを買って、
駅員さんが配る冷たいお絞りをもらって、
ちょっとずつ山登りの気分に。
比叡山の「坂本ケーブル」は、日本最長のケーブルカー。
ひたすら一生懸命に登るそのゆっくりな動きで、
本当に激しい勾配の山なんだな~、と気付く。
だってケーブルカーの駅の駅名看板が超斜めなの!

鬱蒼とした山の中、光に照らされる真っすぐな線路。
ときたま見える眼下の琵琶湖の景色。
気分はすっかり「世界の車窓から」!まさに登山電車!
十分強の登山鉄道の旅を終え、
比叡山登頂口の駅に着く。
降りた瞬間広がる青空と、深い緑の山、
山間に見える坂本の町と青い青い琵琶湖。

すでに感無量!心の中で大絶叫。
さぁ、ここから世界遺産までは山道です。
道の両サイドを囲む檜の森、人もまばらで、
この山に自分しかいないみたいみたい。
静かに心から緑を体中で吸い込むように、
深呼吸と伸びを繰り返しながら、
のんびりのんびり歩く。

10分位の登山の先に、赤い建物が見えてきたら、
さて比叡山延暦寺、世界文化遺産への入り口です。
比叡山延暦寺は、かの有名な根本中堂のある東塔エリアを入り口に、
西塔エリア、横川エリアの大きく3つのエリアがあります。
滋賀と京都を分ける、長く大きな比叡山の山々一帯に分布し、
天台宗総本山に相応しく、広大なエリアを占める諸堂の数々。
それぞれのエリアを専用シャトルバスで回ることもできるけど、
今回は時間の関係で東塔エリアのみ。
入ってすぐ左手に見えはじめる大きなお堂。
山のわずかな谷間に、
奇跡的にすっぽり入る、神々しい眺め。
長く広い階段を降り、
白い陽の当たる根本中堂へ少しずつ近づく。

はぁ~、なんて美しい建物。
周囲を囲む木々の枝や葉も、
静かに優しくさわやかにお堂を包み込んでいる。
靴を脱いで、裸足でお堂の中へエントリー。
よく拭き上げられた床は、本当に気持ちがいい。
旅人の疲れた足を癒してくれる。
とにかく美しいのはその中庭。
小さな桜の木と、大きな欅の木。
根元は黄緑色の苔で覆われ、本当に神秘的。
中庭を囲む回廊を抜け、本堂へ。
明かりの無い涼しいお堂の中では、
すでにお坊さんの説法が始まっていて、
皆床に座り、静かに聞き入っている。
比叡山の歴史、最澄法師の話、そして大切にするもの、
何が大事なのか、どうやって生きるのか。
縁を大事にすること、幸福を享受すること。
それが天台宗の教え。
説法の後は、本堂の奥に静かに佇むご本尊にご挨拶。
御本尊の居るその場所は、
落ち着いた蝋燭の少ない明かりだけの空間。
吸い込まれそう。
お祈りをする際、
ふいに色んな事が思い出されて、
涙が止まらず動けなくなる。
厳かな雰囲気や、
全てを包み込むような、お母さんの胎内のような安心感、
初めて来たのに、落ち着く感じ。
お寺って、ちゃんと目的を持って来たの初めてで、
こんなに精神的に得るものが多いなんて知らなかった。
普段から迷惑や心配ばっかりかけている家族に、
何かこの気持ちを持って帰りたくて、
すごーい高い比叡山限定のお香を買いましたw
(お坊さんの商売上手ww)
そして私自身には、「良縁成就」のお守りを。
これからも、人との出会いと関係を大事にしていけるように。
感涙の根本中堂を後にし、東塔エリアを次々回る。
時間が足りないよ~。
一つ一つの建物を見ながら、本当によく手入れをされていて、
それでいてナーバスになり過ぎることなく運営されている。
できるだけ人に触れてもらえる仏教を、体現してる。
本当に素晴らしい体験でした!
次回は一日以上をかけたいな。
森林浴と説法の浄化作用。
もっと時間を掛けて、自分と向き合えば、
もっと浄化されるはず。

延暦寺よかった。本当に。
写真のスライドショー:
http://www.kabegami.com/shashin-bu/C00324/show/id/ALBM00000000000023EC
■比叡山延暦寺
http://www.hieizan.or.jp/







