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 2026年7月24日、日本時間午後1時1分にトランプ政権による新たな追加関税が発動され、東京市場は急落しました。今回はこの新関税の中身と、日本株への実際の影響、そして米国のインフレ再燃リスクとの関係を整理していきます。

発動された関税の内容

トランプ政権は7月23日、日本を含む60カ国・地域に新たな追加関税をかけると発表しました。税率は10%または12.5%で、日本には12.5%が適用されています(出典1)。この措置は米東部時間24日午前0時1分、日本時間では同日午後1時1分に発動され、これまで課されてきた一律10%の追加関税と入れ替わる形になりました(出典1、2)。

法的根拠が変わった点も見逃せません。2月に連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく相互関税を違法と判断したことを受け、トランプ政権は今回、1974年通商法301条に基づく新たな関税の枠組みに切り替えました(出典3)。名目上は「各国が強制労働で生産された製品の輸入を十分に規制していない」ことを理由としています(出典4)。

重要な適用除外もあります。通商拡大法232条に基づく自動車などの品目別関税は、今回の新たな関税措置の対象外です。また、エネルギー製品や一部の食料品も除外されています(出典4)。つまり自動車セクターへの直接的な追加負担が今回新たに生じたわけではなく、既存の232条関税がそのまま適用され続けている、という形です。

日本株への影響をどう見るか

発動当日の24日、日経平均株価は前日比1,811.45円安の64,611.15円で取引を終えました(出典5)。ただし前日23日の米国株式市場もすでに大幅続落しており、ダウ平均が506.93ドル安、ナスダックが553.20ポイント安で終えていました(出典6)。この米国株安は、アルファベットやテスラの決算を受けたAI過剰投資懸念の再燃と、トランプ大統領の対イラン大規模攻撃警告を受けた原油高が背景にありました(出典6)。

この点を踏まえると、24日の急落を主導したのは自動車・半導体などの輸出関連株でしたが、これは12.5%の新関税そのものというより、前日の米国株安による地合い悪化の影響が大きかったと考えられます。自動車は232条の枠組みのまま据え置かれているため、今回の新関税による直接的な追加負担は限定的だからです。

一方で、今回の301条関税が「強制労働規制の不十分さ」を名目としている以上、対象品目次第では繊維・アパレル関連など、これまであまり注目されてこなかったセクターが相対的に影響を受けやすい可能性があります。

法的根拠が変わっても「トランプ関税が終わらない」という構図自体が、日本株のリスクプレミアムを高める方向に作用しやすい点には注意が必要です。

米国インフレ再燃という論点

今回の急落と並行して意識しておきたいのが、米国のインフレ動向です。2025年は関税の影響を受けたコア財の価格上昇がインフレに寄与しており、2026年前半は関税の価格転嫁の継続などを背景に3%前後で高止まりするとの予想が出ています(出典7)。FRBのウォラー理事は、基調的なインフレが広範な物価上昇圧力を示唆する場合、FOMCは近い時期の金融引き締めを検討する必要が生じるとの見解を示しました(出典8)。7月28〜29日のFOMCにおける利上げ確率は、原油価格の再上昇とタカ派的な発言の相次ぎを背景に、ほぼ五分五分までトレーダーの間で織り込まれています(出典9)。

整理すると、以下のような流れが想定されます。

新関税によるコスト転嫁 → 米国インフレの高止まり → FRBの利上げ観測(利下げどころか引き締め方向)→ 日米金利差の拡大 → 円安の継続

実際、24日のドル円は163円台後半まで進み、39年ぶりの円安水準に到達しました(出典10)。この動きは上記の構図と整合的であり、構造的な円安トレンドを裏付ける材料のひとつと見ることができます。

ただし逆に言えば、インフレが本格的に再燃してFRBが実際に利上げへ動いた場合、株式市場全体(日米問わず)にはマイナス材料になり得ます。「円安が円建て資産を守る」局面と、「インフレ再燃による株安」の局面が、同時に到来する可能性がある点は念頭に置いておくべきでしょう。

次の材料としては、7月28〜29日のFOMCでの判断が焦点になりそうです。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
 
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