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ないとめあです。
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 2026年5月、日経平均株価が史上初めて6万5,000円台を突破しました。アドバンテストをはじめとする半導体関連銘柄が牽引し、AI需要の拡大を背景に市場は沸いています。しかし、私はこの「爆上げ」を素直に喜ぶことができません。

■ 半導体スーパーサイクルという本物の材料

📋 状況
 AI・半導体企業の経常利益は2026年度に倍増する見込みで、急速に上方修正が進んでいます。Gartner社によれば2026年の半導体市場規模は前年比約64%増の1兆3,202億ドルと予測されており、従来の「シリコンサイクル」を超えるスーパーサイクルとなる可能性が指摘されています。

 今回の上昇の背景にあるのは、紛れもない実需です。ChatGPT以降の生成AI普及によるデータセンター向け高性能半導体の需要爆発は、トップダウンのマクロ分析では捉えきれない規模と速度で進行しています。この意味では、株価上昇に「本物の材料」があることは否定できません。

■ しかし、問題は「円建て」という構造にある

🔍 状況解釈
 日経平均が名目上いくら上昇しても、円自体の購買力が毀損されていれば、実質的な富の増加にはなりません。株価上昇の一部は「円安による名目値の膨張」に過ぎない可能性があります。

ここで参照すべき事例があります。トルコ株式市場です。

 トルコの株価指数は近年、名目上で数倍に上昇しました。しかしリラは同期間に対ドルで壊滅的な下落を続けました。ドル建てで評価すると、株価の上昇分はほぼ通貨の劣化に相殺され、実質的な富はほとんど増えていませんでした。これは極端な事例ではありますが、構造的な示唆は明確です。

  名目(円建て) 実質(ドル建て換算)
日経平均上昇 爆上げ ✓ 円安分が相殺
配当収入 名目増加 円の購買力で目減り
資産総額 増加 実質購買力は要検証

日銀4月会合が示したもは、インフレ税政策である

📋 現実
 2026年4月の日銀金融政策決定会合で、政策金利は0.75%に据え置かれました。日銀は「物価の上振れリスクの方が大きい」と評価しながらも、中東情勢を理由に利上げを見送りました。一方、4月の消費者物価指数(CPI)は前年比+1.4%の上昇となっています。
🔍 推論
 政策金利0.75% − CPI上昇率1.4% = 実質金利 約▲0.65%。利上げをしなくとも、実質的なインフレ税は、すでに実施している状態です。
💬 分析
 「中東情勢の不確実性」という説明は合理的に聞こえます。しかし冷静に見れば、利上げをしない理由は常に供給できます。中東が落ち着けば次は「米国経済の減速リスク」、それが収まれば「国内消費の弱さ」と続くでしょう。これは失策ではなく、設計と解釈すべきではないでしょうか。
 財政規律の回復が構造的に困難な日本において、インフレによる債務の実質的な圧縮は、政府にとって合理的な選択肢です。表向きはそう言わなくとも、結果としてインフレ税が機能するよう政策が組まれているとみる方が整合的だと思います。

「株が上がっても喜べないもの」の正体

 日経平均が6万5,000円になっても、仮にドル円が200円になっていたとすれば、ドル建ての資産価値はほとんど変わりません。名目上の数字に喜ぶことは、インフレ税によって静かに収奪されながら「お金が増えた」と錯覚することと同じです。

💬 分析
 株価上昇の喜びは、通貨の劣化速度を上回る実質リターンが確認できたときに初めて本物になります。円建て資産だけを保有し続けることは、インフレ税の課税対象に自ら留まり続けることを意味します。

 円建て資産から外貨建て資産へのシフト

この認識から導かれる投資行動は明確です。

📌 まとめ
① 円建て資産の比率を意識的に引き下げる
② ドル建て配当資産(米国高配当株等)で購買力を守る
③ 金(ゴールド)でインフレと通貨劣化の両方をヘッジする
④ 現金(円)の長期保有はインフレ税の直撃を受けると認識する

 日本株が上がることを否定しているわけではありません。半導体需要は本物です。しかし、その恩恵を円建てで受け取り続けることのリスクを、冷静に認識しておく必要があります。トルコの教訓は、遠い国の話ではありません。

また、貯金より金利が高い個人向け国債では、インフレ負けすることは確実です。したがって、株の暴落した時のバッファであり追加買い付け用の資金と割り切るしかありません。

※本記事は個人の分析・見解であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

では、また!