こんにちは、ないとめあです。

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 FedWatchでは利下げ期待が後退し、一部では据え置き後に利上げというシナリオが台頭しつつあります。本稿では、利上げが実際に実行された場合に米国株がどの程度ドローダウンするかを、過去の事例と現在のマクロ環境を照らし合わせて分析します。

現在の状況

まずは、足元の状況を整理します。

  • 2026年4月29日のFOMCでFEDは政策金利を3.5〜3.75%に据え置きました。パウエル議長はこの会合をもって議長職を退任する見通しです。
  • 3月27日時点で先物市場が2026年末までの利上げ確率を52%まで引き上げており、これは初めて50%の閾値を超えた場面でした。背景はエネルギー価格高騰・輸入コスト上昇・スタグフレーション懸念です。
  • J.P.モルガンは2026年中は据え置き、次の動きは2027年第3四半期の25bp利上げと予想しています。

 次期FED議長のウォーシュ氏は、物価安定を雇用より優先する姿勢を持つとされており、インフレへの強硬姿勢が市場に新たな不確実性をもたらす可能性があります。

利上げが実行された場合の米国株への影響

■ シナリオ分析

 確認された事実ではなく、過去データをもとにした仮説的分析として読んでいただければ幸いです。

① 即時反応:強い売り圧力

 利上げは「現在の緩和サイクルの完全な終焉」を意味するシグナルとして受け取られるため、市場はサプライズとして反応する可能性が高いと考えられます。現在の市場参加者の大多数が「少なくとも据え置き継続、次は利下げ」を前提にポジションを持っているため、その巻き戻しが急激になり得ます。

② バリュエーションへの直撃

 株式のDCF(割引キャッシュフロー)評価においてリスクフリーレートが上昇すると、将来キャッシュフローの現在価値が下がります。現在のS&P500はPER約20倍台で推移しており、特にグロース株(テック・AI関連)への下押し圧力が大きくなると推測されます。

③ スタグフレーション文脈での特殊性

 通常の景気過熱による利上げと異なり、今回はインフレ高止まり+成長鈍化という文脈での利上げになります。この場合、企業収益も同時に圧迫されるため、セクター間の差が大きく開くと考えられます。

セクター 耐性 理由
エネルギー・素材・金融 インフレ恩恵・金利収益増
消費財・小売・不動産 コスト転嫁困難・金利負担増
ハイテク・AI・グロース 長期DCF割引率上昇で直撃

S&P500 ドローダウン シナリオ分析

過去の参照データを確認します。

■ 過去データ

  • 2022年利上げサイクル:インフレピーク+歴史的ペースの利上げ → S&P500 約▲25%
  • 景気後退なしのベア相場(中央値)約▲22%、最大でも▲34%
  • 景気後退ありのベア相場(中央値)約▲34%(リーマンショックは▲57%)
シナリオA:サプライズ利上げ(景気後退なし) 今回のメインケース

スタグフレーション継続中に1〜2回の利上げが行われるものの、リセッション入りは回避されるシナリオです。

推定ドローダウン:▲20〜30%(中心値 ▲25%
シナリオB:利上げ+景気後退入り テールリスク

エネルギー高騰・貿易縮小が重なりリセッションが確認されるシナリオです。2000年・2008年型の深い下落が想定されます。

推定ドローダウン:▲35〜50%(▲40%以上)
シナリオC:据え置き継続(基準シナリオ) 現状維持

J.P.モルガン等の予想通り、2026年中は動かないシナリオです。既に株価に織り込まれている部分が大きいため、追加的な影響は軽微と考えられます。

追加ドローダウン:▲5〜10%(軽微)

シナリオ比較サマリー

シナリオ 短期 中期
据え置き継続 中立〜やや好意的 現状維持
利上げ実施 強い下落圧力 スタグフレ深刻化
利下げ転換 強い上昇 ソフトランディング期待

では、また!