こんにちは、ないとめあです。

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 「レバレッジ型ファンドは長期保有に向かない」という論調は今も根強い。証券会社のウェブサイトにも「一般的に中長期の投資には適さない」という警告文が掲載されています。しかし、iFreeレバレッジNASDAQ100(以下、レバナス)の7年超の実績を見たとき、その断言がいかに単純すぎるかが分かります。

 
■ 確認された事実
 
 iFreeレバレッジNASDAQ100は2018年10月19日に設定されました。設定時の基準価額は10,000円です。2026年5月時点で基準価額は70,000円超に達しており、設定来騰落率は約+600%超となっています。純資産総額も3,000億円超まで拡大しました。

■ 基準価額の推移

 まず、客観的なデータを見ていきましょう。下記チャートは、iFreeレバレッジNASDAQ100の設定来の基準価額の主要転換点を示したものです。

 

   iFreeレバレッジNASDAQ100 基準価額の推移(主要転換点)
 ※主要転換点の概略値を使用。出所:大和アセットマネジメント公開データをもとに筆者構成。実際の値と若干異なる場合あり、主要転換点を整理すると以下の通りである。
 
時期 基準価額(概略) イベント 直近高値比騰落率
2018年10月(設定) 10,000円 ファンド設定
2020年3月 6,200円 コロナショック安値 ▲38%
2021年11月 43,500円 第1ピーク +600%(設定来)
2022年6月 14,500円 利上げ・テック暴落の底 ▲67%(ピーク比)
2024年3月 52,000円 AI相場・第2ピーク +258%(2022年底比)
2025年4月 35,000円 関税・地政学リスク ▲33%(直近高値比)
2026年5月(現在) 72,000円超 AI・ハイパースケーラー相場 +620%超(設定来)
 
 設定来、7年超で基準価額は約7.2倍超を記録しています。途中に▲67%という壊滅的な下落を経由しながらも、保有継続した投資家は結果として大幅な含み益を得ました。

■ なぜ「長期不向き」論が生まれたか

 「レバレッジETFは長期保有に向かない」という主張には、それなりの根拠があります。毎日リバランスする構造上、横ばい・高ボラティリティ相場では「ボラティリティ減衰(Volatility Decay)」が発生し、原指数の2倍に届かない期間が続きます。これは数学的な事実です。

 

■ 構造的背景(分析推論を含む)
 
 問題の核心は「どの相場環境でレバナスを持つか」です。日本株や欧州株のような長期停滞型の指数に2倍レバレッジをかけた場合、ボラティリティ減衰が長期にわたり複利的に効いてパフォーマンスを大きく毀損します。「長期不向き」論が想定するのはこのシナリオです。NASDAQ100はその逆でAIインフラ投資という強力な成長テーマに支えられた構造的上昇相場であり、レバレッジが複利で正の方向に働きました。

 加えて、為替の観点についても整理します。iFreeレバレッジNASDAQ100は為替ヘッジありで運用されています。したがって、円安局面で他のノーヘッジ米国株ファンドほど恩恵は受けませんが、その代わり、円高ショックのリスクも抑制されます。ただし、日米金利差が大きい局面ではヘッジコストが発生し、これが実質的にリターンを押し下げる要因になることは留意が必要です。

■ 考察

 「結果論として正しかった」と「サテライト枠で保有するのが適切」は矛盾しません。私はレバナスを長期保有方針としており、直近高値から5%刻みでナンピン買いを行うルールを設けています。これはポートフォリオの中核ではなく、上振れ時の恩恵を受ける目的で保有しています。

「長期保有あり」の条件

長期保有を肯定する前提条件は以下の三点です。

 

①対象指数の成長テーマが継続していること
 NASDAQ100の実態は、ハイパースケーラー(Microsoft・Alphabet・Amazon・Meta・Apple・Nvidia)によるAIインフラ投資サイクルである。このサイクルが継続する限り、レバナスには構造的な追い風が吹くきます。

 

②メインではなくサテライトで持つこと
 ▲67%という下落幅は、ポートフォリオの大部分を占めていれば精神的・資金的に保有継続が極めて困難になります。コアは配当収入など安定したキャッシュフローを提供する資産に置くべきです。

 

③出口基準を事前に定めておくこと
 レバナスを手放す時期は「AIの勝者が決まり、ハイパースケーラーのデータセンター需要が下落に転じたとき」です。具体的には上位4社(Microsoft・Alphabet・Amazon・Meta)の合算CapEx(設備投資額)が前年同期比でマイナス転換し、2四半期連続で確認されたタイミングを出口検討の起点とする方針です。

 

■ リスク警告
 過去のパフォーマンスは将来を保証しない。本稿で示した基準価額の推移は「右肩上がりのNASDAQ100が継続した7年間」という特殊な条件下の結果です。日本株のような長期停滞環境下では同じ戦略が壊滅的な結果をもたらす可能性があります。また、▲67%という最大下落幅を通過できるだけの精神的・資金的耐性がない場合、長期保有戦略は成立しません。本稿は個人の見解であり、投資勧誘を目的とするものではありません。

■ まとめ

 「レバナス長期保有NG」という教条的な主張に対し、7年超の事実は明確な答えを示しています。条件付きで長期保有は問題ありません。条件とは、成長テーマの継続、サテライト枠での保有、そして出口基準の事前設定の三点です。感情に流されないルールベースの運用を前提とするならば、レバナスは魅力的なサテライト資産となります。

 ※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定ファンドの購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。基準価額データは公開情報をもとに筆者が構成したものであり、主要転換点の概略値を使用しています。実際の値と若干異なる場合があります。
 ※掲載している基準価額グラフは主要転換点を繋いだ概略版です。正確な日次データは大和アセットマネジメント公式サイトをご確認ください。

では、また!