こんにちは、ないとめあです。

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 2026年3月、日経平均が急激に下落しました。3月2日に793円安、3日に1,778円安(今年最大)、4日には2,033円安と歴代5位の下げ幅を記録しました。なぜこれほどの暴落が続いているのでしょうか。2022年のウクライナ戦争後の景気後退と比べて、今回はさらに深刻な事態になりうるのか?

 

■ 何が起きているのか(事実)

 

 2026年2月28日、米国とイスラエルがイランを攻撃し、最高指導者ハメネイ師が死亡。革命防衛隊(IRGC)がホルムズ海峡付近の船舶に通過禁止を通告し、海峡は事実上の封鎖状態に陥りました。

 日本郵船・川崎汽船など大手海運各社も海峡通行を停止。原油価格は攻撃前日の1バレル73ドルから78ドルへ急上昇しています。

 

■ なぜ時間が経つにつれ下落が大きくなるのか

 

 攻撃直後は「短期的・限定的な作戦」との見方もありました。しかし、イランの報復が周辺国にも波及し、UAE石油施設の火災やカタールの天然ガス生産停止など、事態が拡大するにつれ市場は「長期化シナリオ」へと見方を修正しています。(※ここからは推論です)

 

■ 2022年ウクライナ戦争との決定的な違い

 

① エネルギー依存の構造
 日本は原油輸入の94%を中東に依存しており、そのタンカーの8割がホルムズ海峡を通過します。ウクライナ戦争はロシア産エネルギー問題が主に欧州の話でしたが、ホルムズ海峡は日本にとってまさに「生命線」です。

 

② 代替ルートがほぼない
 サウジやUAEは一部パイプラインで迂回可能ですが、輸送能力は全体を賄えません。特にLNGは代替ルートがほとんど存在しません。

 

③ 攻撃対象の重大性(推論)
 イラン最高指導者の殺害は、中東全域のパワーバランスを根底から変えうる事態です。フセイン政権打倒とは比較にならない地政学的インパクトがあります。

 

■ 3つのシナリオと日本経済への影響(野村総研・木内登英氏の試算)

 

【楽観シナリオ①】早期収束
 原油価格の上昇が1バレル10ドル程度に収まるケース。日本経済への影響は軽微にとどまる。
【ベースシナリオ②】長期化・部分的混乱
 衝突が長期化するが完全封鎖には至らず、原油価格は1バレル87ドル程度まで上昇。物価高対策が必要になり、日銀は追加利上げに慎重になると予想。
【悲観シナリオ③】ホルムズ海峡の完全封鎖・長期化
 イランが1年間の完全封鎖に踏み切るケース。原油価格はリーマンショック前の最高値・1バレル140ドルまで上昇し、日本は「景気悪化と物価高騰が共存するスタグフレーション」に陥ると予想(野村総研)。

 

■ 「2022年より深刻」はあり得るのか(推論・仮説)

 

 結論から言えば、悲観シナリオが現実化した場合、2022年を大きく上回る打撃になりうる、というのが専門家の見立てです。

 一方でBusiness Insider Japanの分析では「イランが長期封鎖することは非現実的」との指摘もあります。封鎖すれば最大の顧客・中国もエネルギーを失い、イラン自身も外貨が稼げなくなるためです。

 

 JPモルガンのアナリストは深刻なシナリオで原油130ドル程度、イラク副首相は200〜300ドルまで高騰しうると指摘しており、見方は大きく分かれています。

 

【2022年との比較】

金利水準:
・2022年→ゼロ金利から急速な利上げ
・今回→既に3.5%台(緩衝余地が限られる)

エネルギー依存:
・2022年→ロシア産ガスは欧州中心の問題
・今回→日本は原油の94%を中東依存

海峡リスク:
・2022年→なし
・今回→ホルムズ海峡が事実上封鎖中

景気後退の経路:
・2022年→インフレ→利上げ→需要冷却
・今回→原油高→スタグフレーション→消費悪化

 

 

■ まとめ

 

 今回の事態が2022年より深刻かどうかは、ホルムズ海峡の封鎖(通行するのが難しい)がどこまで長期化するかという一点に大きく左右されます。短期収束なら影響は限定的ですが、長期化すれば日本は過去に経験したことのない規模のエネルギーショックとスタグフレーションに直面する可能性があります。また、日銀は追加利上げに慎重になることにより、インフレを緩和することはできません。

 いずれにせよ、今は情報を冷静に整理しながら推移を見守ることが重要です。重大な財務・投資判断については専門家へのご相談をお勧めします。

 

■ 参考ソース

 

では、また!