こんにちは、ないとめあです。
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トランプ大統領が攻撃開始を表明
トランプ大統領はTruth Socialに動画を投稿し、米軍がイランに対して「大規模な戦闘作戦」を開始したと表明。「アメリカ国民をイラン政権の差し迫った脅威から守ることが目的」と述べ、今回の作戦を「大規模かつ継続中」と表現しました。さらにイランへの政権交代を明示的に呼びかけました。
攻撃はイランの弾道ミサイルとミサイル発射台を標的とし、テヘランのほかイスファハン、コム、カラジ、ケルマンシャーでも攻撃が報告されています。アルジャジーラの情報源は「作戦の目的はイラン指導部の壊滅」だと伝えています。
イランの反撃も始まった
イラン革命防衛隊はイスラエルへの大規模な報復ミサイル・ドローン攻撃の第一波を発射。バーレーンの米海軍第5艦隊基地もイランのミサイル攻撃を受けたとみられ、カタールはイランのミサイル2発を自国上空で迎撃したと発表しました。なお、米国はイランに対して核開発停止と新たな核合意を求め、攻撃直前の2月26日(木)まで、スイスで間接交渉を続けていました。交渉決裂の末の武力行使です。
カギを握る「ホルムズ海峡」
今回の軍事衝突で、世界経済への影響の規模を左右する最大の分水嶺が「ホルムズ海峡の封鎖が実現するかどうか」です。
ホルムズ海峡とは?
ホルムズ海峡はペルシャ湾と外洋を結ぶ幅わずか約33kmの水道で、世界の石油供給量の約20%(日量約2,000万バレル)が通過する「世界最重要のエネルギー咽喉部」です。LNGも含めれば、世界のLNG輸送量の約2割もここを通過します。
クウェート・サウジアラビア・UAE・イラクなど湾岸諸国の石油輸出の大部分がこの海峡を通る構造になっており、代替ルートは非常に限られています。サウジアラビアとUAEのみが海峡をバイパスするパイプラインを保有していますが、その容量は限定的です。
イランは2026年2月17日の時点で、核交渉の交渉カードとしてホルムズ海峡を一時的・部分的に封鎖する軍事演習を実施しました。これは「封鎖できる能力と意志があることの示威行動」と専門家は分析しています。
封鎖はイラン自身の石油輸出(主な外貨収入源)をも断ち切ることになります。また、イランの最大の経済パートナーである中国も湾岸からの石油輸入の約60%をホルムズに依存しており、中国からの政治的圧力がかかるという構造的制約も存在します。
したがって「封鎖は脅し・交渉カードとして使い続けるが、実際に実行するかはイラン政権の存続が脅かされるレベルの危機になるかどうかで決まる」というのがアナリスト間の共通認識です。(これは仮説・推論です)
市場への影響 ── 2つのシナリオ(予測・仮説)
以下は現時点での分析・予測です。戦況の変化によって大きく変わります。
🔴 シナリオA:ホルムズ封鎖が実現した場合
- 原油価格:$100超え、場合によっては$150も視野に
- インフレ再燃はほぼ確実
- FRBの利下げ期待が消滅・逆転の可能性
- 日米株:本格的全面安・長期下落局面へ
- 円高(リスクオフ)で日本の輸出株にも打撃
- 日本のエネルギーコスト急騰(中東依存度が高い)
🟢 シナリオB:封鎖なしの場合
- 原油価格の上昇は限定的($10〜20/バレル程度)にとどまる可能性
- 株の下落は一時的なショック安で回復も早い可能性がある
- OPECの増産対応があれば影響はさらに軽微
- イラン輸出分(日量約150〜170万バレル)の代替確保で乗り切れる可能性
アナリストの試算(参考)
ゴールドマン・サックスは「ホルムズが封鎖されれば原油は$100超えもあり得る」とのリポートを公表。Lombard Odierは「$100、あるいはそれ以上への一時的急騰は十分あり得る」と試算。Lipow Oil Associates代表のアンディ・リポウ氏は「完全封鎖なら$10〜20/バレルの急騰要因になる」と述べています。各社とも「完全封鎖の確率は低〜中程度」とし、現時点でのベースシナリオは封鎖なしと評価しています(2026年1〜2月時点の各社見解)。
今後、注視すべきポイント(時系列)
イラン革命防衛隊がホルムズ海峡周辺に艦艇・機雷を展開するかどうか。米海軍第5艦隊がホルムズ周辺の制海権を維持できるかどうか。
サウジアラビア・UAEが増産に動くかどうか。代替供給ルートの確保状況。イラン指導部・革命防衛隊の継戦能力と意思がどこまで続くか。
トランプ政権が「目的達成」を宣言して早期停戦交渉に動くかどうか。中国が外交的圧力をかけてイランに自制を促すかどうか。
現状...
米・イスラエルによるイラン攻撃は、世界の金融市場に対して重大なリスクをもたらしています。3月初頭から日米の株式市場が全面安になることはかなり高い確率で起きると考えられます(予測・仮説)。
しかしその影響の大きさと持続期間は、ひとえにホルムズ海峡が封鎖されるかどうかにかかっています。封鎖なしなら一時的なショック安で終わる可能性が高く、封鎖が実現すれば原油$100超え・インフレ再燃・長期株安という本格的な経済危機シナリオになります。
現時点では「封鎖実行の確率は低〜中程度」というのが市場・専門家の評価です。ただし戦況が悪化しイラン政権の存続が脅かされる局面になれば、その計算は一夜にして変わります。引き続き戦況を注視が必要です。
📎 参考ソース・出典
Al Jazeera「Iran-US tensions: What would blocking Strait of Hormuz mean for oil, LNG?」(2026年2月22日)
https://www.aljazeera.com/news/2026/2/22/iran-us-tensions-what-would-blocking-strait-of-hormuz-mean-for-oil-lng
CNBC「Strait of Hormuz back in focus amid possible U.S. intervention in Iran」(2026年1月12日)
https://www.cnbc.com/2026/01/12/strait-of-hormuz-back-in-focus-amid-possible-us-intervention-in-iran.html
CNBC「Iran partially closes Strait of Hormuz」(2026年2月17日)
https://www.cnbc.com/2026/02/17/iran-us-strait-of-hormuz-oil-nuclear-talks-geneva.html
Bloomberg「Can Iran Close the Strait of Hormuz? Oil Market Impact Explained」(2026年2月20日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-02-18/strait-of-hormuz-how-can-iran-close-it-how-would-the-oil-market-be-affected
The National News「US-Iran conflict to rattle everything from oil to stocks and commodities」(2026年2月19日)
https://www.thenationalnews.com/business/markets/2026/02/19/us-iran-conflict-to-rattle-everything-from-oil-to-stocks-and-commodities-lombard-odier-says/
Gulf News「Strait of Hormuz Tensions: Impact on Global Oil Markets」(2026年2月23日)
https://gulfnews.com/business/energy/strait-of-hormuz-tensions-impact-on-global-oil-prices-amid-iran-us-standoff-1.500452703
OilPrice.com「Iran Turmoil Resurrects Specter of Critical Oil Lane Disruption」(2026年1月13日)
https://oilprice.com/Energy/Crude-Oil/Iran-Turmoil-Resurrects-Specter-of-Critical-Oil-Lane-Disruption.html
Special Eurasia「Can Iran Block Gulf Oil and Gas if War with Israel and US?」(2026年1月3日)
https://www.specialeurasia.com/2026/01/03/iran-oil-gas-export-gulf/
では、また!




