こんにちは、ないとめあです。

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税収80兆円超なのに減税しない日本政府
——「インフレ税」と大企業優遇の構造的問題

※将来予測部分は筆者の推論・仮説を含みます
■ 税収過去最高の実態——「景気が良い」わけではない

 2025年度の国の税収が約80兆7千億円となり、初めて80兆円を超えることが明らかになった。6年連続の過去最高更新だ。政府やメディアはこれを「賃上げや好調な企業収益」によるものと説明しているが、本質は全く異なる。

 朝日新聞はこの税収増を「インフレ税」と表現した。物価が上がれば企業の売上も名目上は増え、消費税・法人税・所得税がすべて増える。国民が「豊かになった」のではなく、インフレで膨らんだ数字に課税されているだけだ。実際、実質賃金はマイナス圏に沈んだままである。

【参考ソース】
・共同通信(Yahoo!ニュース):https://news.yahoo.co.jp/articles/b74aeac30cfde556b793123bedbb21e1cffb6e43
・朝日新聞(Yahoo!ニュース):https://news.yahoo.co.jp/articles/def63d5b41e201f6f466d77c24acb26c196c2765
・ダイヤモンド・オンライン:https://diamond.jp/articles/-/371522
 
■ 税収は増えても、国債依存は変わらない

 税収が80兆円を超えても、政府は費用の大半を国債の追加発行で賄うことを決めた。歳出が膨張し続ける中で財政の構造は何も改善されていない。そして、国民に最も直接的に恩恵をもたらすはずの「減税」には後ろ向きのままだ。

【参考ソース】
・NHKニュース:https://news.web.nhk.or.jp/na/na-k10014986491000
 
■ 「賃上げ要請」という他人任せ政策の限界

 政府は減税の代わりに「賃上げ要請」を続けている。しかしこれは政府が民間企業に丸投げしているにすぎない。財政政策の手段を持ちながら使わず、民間に責任を転嫁する構図だ。

 GDPの半分以上を占める個人消費が伸びない根本原因として、消費税が上がり続ける一方で法人税が下がり続けてきた構造が指摘されている。つまり「法人に優しく、個人に厳しい」税制が固定化されているのだ。

【参考ソース】
・平野敦士カールのnote:https://note.com/carlhirano/n/n1ea57844f3e8
 
■ 大企業が政府におんぶにだっこ——半導体補助金問題

 税収増の恩恵が誰に向かっているかを見れば、構造がより鮮明になる。政府はTSMC(台湾積体電路製造)の熊本工場(第1・第2工場合計)に最大約1兆2,080億円の補助金を投入すると決定した。さらにラピダスへの補助は9,200億円超、2030年度に向けたAI・半導体支援では10兆円超の公的支援枠組みが設けられる方向だ。

 特に問題視されているのが、TSMCの熊本工場を運営する子会社(JASM)の出資比率の86.5%をTSMCが握っており、「利益のほとんどが台湾に行く」という指摘だ。一方、24年度政府予算における中小企業対策費はわずか1,693億円。TSMC1社への補助金の7分の1以下に過ぎない。

 さらにラピダスについては、トヨタ・NTT・ソニーなど大手8社の出資額がわずか73億円であるにもかかわらず、政府は9,200億円超を補助するという歪な構造になっている。大企業は最小限のリスクで、国民の税金を活用した巨大事業の恩恵を享受している。

 
■ 歴史は繰り返す——小泉政権の「失敗」との類似

 今の日本の状況は、2000年代の小泉純一郎政権期と重なって見える。あの時代に進行したのは格差拡大、非正規雇用の増加、地方の疲弊だった。そして今、インフレによる実質賃金の低下、大企業優遇、財政支出の肥大化が重なり、同じ構造が再び動き始めている。

異なるのは、当時よりも人口動態がさらに悪化しており、同じ政策でもダメージがより深刻になりうるという点だ。

 
■ 消費税減税「検討」の反故——臨界点はどこか(推論)

※推論・仮説を含みます

 選挙中に「消費税減税を検討する」と掲げて票を集めながら、その後「検討の結果、やらない」となった時、国民の反応は大きなものになると予想される。

 2009年の民主党政権誕生も、自民党への累積した不満が臨界点を超えた結果だった。今回は「明確な裏切り」という争点が加わる可能性がある。「給付でお茶を濁す」という手法への国民の免疫も既に出来上がっており、以前のような「ガス抜き」効果は期待しにくい。支持率が急落すれば、党内からの退陣圧力→内閣総辞職というシナリオも現実味を帯びる。

 
■ 問われるのは「政権交代後」の中身(推論)
 

 最も望ましいのは、どの政党も単独過半数を持てない多党拮抗の状態だ。各党が国民の支持を得るために、具体的な政策を競い合わざるを得なくなる。それが本来の民主主義の姿に近い。

 ただし、それが機能するためには、有権者が争点を理解し、選挙に参加し続けることが不可欠だ。「どうせ誰がやっても同じ」という諦めこそが、現状維持を最も助けるものだと肝に銘じなければならない。

 

では、また!