こんにちは、ないとめあです。
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米国ではIEEPA(国際緊急経済権限法)を根拠に発動されたトランプ関税について、1審・2審ともに「違法」との判決が出ており、最高裁での審理が進んでいます。近く、最高裁判決が下される見通しです。
この問題、単なる米国の話として片付けることはできません。日本の家計と税金に直結する話だからです。
■ 「違法判決→リスクオン→円安」という専門家のシナリオは本当か?
多くのエコノミストは「違法判決が出れば関税縮小→世界経済改善→リスクオン→円安」という流れを予測しています。
しかし、ここには根本的な見落としがあります。トランプ大統領にとって、この判決は都合が悪い。関税は単なる政策ではなく、交渉カードであり、財源であり、国内政治の道具です。最高裁で負けたからといって、おとなしく引き下がると考えるのは甘すぎます。
📌 重要ポイント
実際、トランプ大統領自身が「第2プランが必要」と発言し、通商法232条・301条などへの乗り換えを示唆しています。ただし、これらの根拠法では分野限定の関税しか課せられず、全輸入品への一律関税(相互関税)の再現は手続き上ほぼ不可能です。IEEPAによる関税収入は全体の約71%を占めるため、財政への打撃は甚大となります。
■ トランプの「真の狙い」は何か
関税という手段にこだわっているわけではありません。「圧力をかけてターゲット国から資金を引き出す」ことが目的であれば、手段はなんでもいいのです。関税でも、安全保障の要求でも、LNG購入圧力でも。その観点から見ると、トランプ大統領は日本に対して十分すぎるほど「成功」しています。
〔日本からの主な「対米資金提供」リスト〕
・防衛費の大幅増額(GDP比2%へ)
・米国製LNG・武器の大規模購入
・対米直接投資の拡大コミット
・円安放置による実質的な購買力移転
■ 「親トランプ政権の長期持続」という最大の成果
さらに巧妙なのは、日本国内の政治構造への働きかけです。
高市政権(または親米・親トランプ路線の政権)が長期間続くことは、米国にとって「安定した資金提供国」を確保することを意味します。しかもこの政権は、積極財政を掲げているため、国民の税金を増やしながら、その一部を米国に流す構造を維持しやすい。
日本の政治家にとっても「トランプとのパイプ」は国内で「外交的成果」として売れます。双方にとって都合がいいように見えますが、実際に負担するのは日本の一般市民です。
■ 日本市民が二重に搾取される構造
①積極財政→増税(インフレによる税収アップ)
②日銀が金利を上げにくい構造→円安継続
③円安→輸入物価上昇→実質賃金の目減り
④対米投資・防衛費・LNG購入→税金が米国へ流出
関税という「脅し」をかけるだけで、相手国の政治・財政・世論まで動かせるなら、それは極めて効果的な戦略です。トランプ流交渉術の本質は、「脅しの手段」よりも「脅しの構造を作ること」にあります。
📌 為替への影響(参考)
現在の円安は関税判決の期待によるものではなく、主に高市政権の積極財政+実質金利マイナスが要因とみられています。仮に関税違法判決+日銀利上げが重なった場合、2024年8月のような円キャリー巻き戻しショックが再発するリスクもゼロではありません。
■ おわりに
「これは米国の話」「外交の話」と思考停止するのが一番危険です。
あなたの税金がどこへ向かっているのか。円安で誰が得をしているのか。増税の理由として何が語られているのか。一つひとつ、考えてお金の行先を考えて、行動することが市民にできる最初の抵抗です。
【参考】
・IEEPA関税訴訟の司法判断・最高裁審理状況:日本経済新聞各報道(2025〜2026年)
・IEEPA関税が関税収入全体の71%を占める点、代替法の限界:Reuters、Bloomberg各報道(2025年)
・トランプ大統領「第2プランが必要」発言:AP通信・Reuters報道(2025年)
・現在の円安要因(高市トレード・積極財政・実質金利マイナス):Bloomberg Japan、日経各報道(2026年2月)
・2024年8月円キャリーショック:日本銀行利上げ決定に関する各社報道(2024年8月)
では、また!




