
▲千駄ヶ谷 鳩森八幡神社

富士塚で有名ですが、隠れた桜の名所でもあります。

降り注ぐ桜雨。

この日はお祭りで、こどもたちが綿あめを求めて列を作っていました。

千駄ヶ谷は沖田総司終焉の場所と伝えられています。

その地に向かう道すがらにも今を盛りと桜が咲いていました。

恋の沖田
『沖田総司は十二三の頃から、近藤道場の内弟子になったので、全く他人のような気もしませんし、千駄ヶ谷の植木屋へ移ってから、成願寺へわざわざ駕でやって来て、幾日も幾日も一緒にいるというような風です。新選組の人達は、相当女遊びをしたようでしたが、沖田は、余りそんな遊びをしなかった代りに、京都で、ある医者の娘と恋中になったのです。これは沖田も話していましたし、勇も、母(つね女)に話しているのを聞きました。しかし勇は、自分達の行末を考えていたためか、或時沖田へしみじみと訓戒して、その娘と手を切らせ、何んでも、勇自身が口を利いて堅気の商人へ嫁入らせたとの事でした。沖田は、よく私へこの娘のことを話していました。ふだん無駄口ばかり利いている男ですが、この娘のこととなると、涙を落して語ったものです。(新選組遺聞 子母澤寛)』
『沖田総司は十二三の頃から、近藤道場の内弟子になったので、全く他人のような気もしませんし、千駄ヶ谷の植木屋へ移ってから、成願寺へわざわざ駕でやって来て、幾日も幾日も一緒にいるというような風です。新選組の人達は、相当女遊びをしたようでしたが、沖田は、余りそんな遊びをしなかった代りに、京都で、ある医者の娘と恋中になったのです。これは沖田も話していましたし、勇も、母(つね女)に話しているのを聞きました。しかし勇は、自分達の行末を考えていたためか、或時沖田へしみじみと訓戒して、その娘と手を切らせ、何んでも、勇自身が口を利いて堅気の商人へ嫁入らせたとの事でした。沖田は、よく私へこの娘のことを話していました。ふだん無駄口ばかり利いている男ですが、この娘のこととなると、涙を落して語ったものです。(新選組遺聞 子母澤寛)』