

「損得勘定」
しなくていいのに、
してしまう。
蛇は竹の筒に入れても真っすぐにならぬ(へびはたけのつつにいれてもまっすぐにならぬ):
生まれつき根性の曲がっている者は、矯正し難いということのたとえ。真っすぐな竹の筒に入れても、曲がりくねった蛇の体は、真っすぐにはならないことから。
注:
傍から見ていると人のことはよくわかるのに、自分のことはとんとわからないものである。とはいえ、自分のことをわかったところで、悪いところを直すとなると、うまくは行かないものである。いつもニコニコしながら厳しい姿勢を崩さない人に、「めちゃめちゃ気を使っていますね」と口走ってしまったところ、「そこを気付いてもらえるなんて」とたいそう喜ばれはしたものの、「嫌われたくないからではないのだけれど」と弁解も添えられた。どう見ても、“自分のためではなく、人のため”としか思えない行為に限って、ご本人は自分自身に厳しく謙虚である。勝手にひとりで頑張りすぎた挙句、損をしたような気分になりがちなのは、“誰かのためと思っていても、自分自身のため”の行為だったようである。頑張るときは、“頑張りどころ”を間違えちゃいけないんだなあ、…という、性格のクセへの自己嫌悪。